普段はあまり気にせず、なんとなくシャンプーをしているという人は多いのではないでしょうか?
シャンプーをボトルから出して、髪に泡立ててシャワーで流すだけ。
多くの人はこうした方法をとっているのでしょうが、このような方法では頭皮への負担になりかねません。
特に抜け毛に悩まされている人は、抜け毛対策のため、シャンプーの仕方についても詳しく知っておきましょう。
多くの人が間違っている?悪いシャンプーの方法まとめ
爪を立ててごしごし洗う
爪を立てて洗うと、頭皮へ強い刺激が与えられ、頭皮に炎症が起こりやすくなります。
頭皮の炎症は抜け毛を増加させる要因となるため、指の腹を使って優しくもみ洗いましょう。
1日2回以上のシャンプー
夏場になると朝と夜の2回お風呂に入る人もいるでしょう。
頭皮がオイリーなタイプの女性だとこうしたことを行うかもしれませんが、シャンプーの回数が多いと、頭皮に対しての負担も大きくなります。
シャンプーは基本的に1日1回だけ行うようにしましょう。
髪に直接シャンプーをつけて泡立てる
ボトルからシャンプーを出した後、手にとったシャンプーの液を、そのまま髪につけて泡立てる人も多いのではないでしょうか。
こうした方法は、水で薄まっていないシャンプーの液がそのまま頭皮についてしまうため、頭皮へ強い刺激となります。
ボトルからシャンプーを出した後は、手でしっかりと泡立ててから、髪や頭皮を洗いましょう。
シャンプーの泡を髪につけただけで洗い流す
髪の長い女性ですと、シャンプーの泡を髪につけたあと、そのまま洗い流してしまう人も多いでしょう。
しかし、こうした方法も正しいとはいえません。
髪にシャンプーをつけて洗っただけでは、頭皮の汚れを落とすことができないからです。
特に頭皮がオイリーな人は、髪を洗うだけでなく、しっかりと指の腹をつかってマッサージをするように頭皮を洗いましょう。
シャンプー後のすすぎを2~3秒で終わらせてしまう
シャンプーをし終わった後は、シャワーのお湯だけで泡を洗い流す人もいるかもしれません。
しかし、こうした方法では頭皮にシャンプーの成分が残ってしまい、頭皮の炎症リスクを高めてしまいます。
シャンプーをし終わった後は、髪や頭皮に残ったシャンプー成分をきれいにすすぎ洗いしましょう。シャンプーのヌルヌルがなくなるまで、手を使って丁寧に洗い流すのです。
シャワーの温度が40度以上の高温、または35度以下の低温
シャワーの温度が40度以上の場合、熱によって頭皮にダメージが与えられてしまいます。高温のお湯は皮脂を根こそぎ除去してしまうため、頭皮の乾燥の原因にもなります。
逆に、35度以下のぬるま湯や水でのシャンプーも問題です。シャワーの温度が低いと皮脂が固まってしまうため、シャンプーによって皮脂の洗浄がしにくくなるのです。頭皮がオイリーな人の場合は、特に低い温度でのシャワーは避けましょう。
シャンプーの泡をつけまま、しばらく放置する
「皮脂を多く除去するため、シャンプーの泡をつけたまましばらく待ちましょう」という情報を耳にした人も多いはず。
しかし、シャンプーは頭皮に対して負担をかけるものです。シャンプーがついたまま時間が経過すると、その分頭皮への負担が大きくなるため、抜け毛対策として問題となるのです。
シャンプーでしっかりと皮脂を除去した後は、すぐにシャワーで洗い流しましょう。
トリートメント・コンディショナーをつけたあと、しっかり洗い流さない。
髪への保湿効果を高めるため、トリートメントやコンディショナーをわざと洗い流さない人もいるかもしれません。
しかし、トリートメントやコンディショナーは頭皮に負担となるため、きれいに洗い流さないと頭皮の炎症リスクが高まります。
髪が長い女性の場合、根本を避けて髪だけにトリートメントなどをつけている場合もあるでしょう。
しかし、そもそもの話ですが、トリートメント成分はしっかりすすぎ洗いをしても洗い流されないように作られています。
たとえ毛根や頭皮を避けてトリートメントをしていたとしても、成分が頭皮や毛根にまで流れることもあるので、しっかり洗い流したほうがよいでしょう。
シャンプーを使わない(湯シャン)
薄毛対策の方法として、近年話題となったのが湯シャン。
湯シャンは、シャンプーを使わずに、お湯だけで皮脂や汚れを洗い落とすという方法です。
しかし、この湯シャンは合う人と合わない人の差が激しいため、あまりおすすめできる方法ではありません。
湯シャンが合っている人や、極端な乾燥肌や敏感肌の人。元々の皮脂の量が少ない人や、肌に合うシャンプーの成分が少ない人の場合、湯シャンで髪を洗う方法を試してもよいでしょう。
しかし、頭皮の状態が普通の人やオイリーな人ですと、湯シャンは逆効果となります。
確かにお湯の温度によって、皮脂や髪の汚れは「ある程度」落とせます。
そう、落とせるのは「ある程度」なので、残った皮脂や汚れが頭皮に炎症を引き起こす可能性があるのです。
そもそも現代人は、昔とは違い油分の多い食事のせいで皮脂が過剰に分泌されやすい傾向にあります。おまけにシャンプーでしか洗い落とせないスタイリング剤まで使用している人もいるので、湯シャンは抜け毛対策としておすすめできる方法ではないのです。
メイク落とし用のクレンジングオイルで頭皮をマッサージする
シャンプー前にオイルで頭皮クレンジングをするとよい、という方法が最近話題となっています。
お化粧をクレンジングオイルで落とすように、頭皮の皮脂をクレンジングオイルで落とそうという方法です。
しかし、こうした方法は頭皮に使用しても良い、低刺激のオイルで行わなければいけません。
お化粧後のクレンジングオイルが、肌に悪影響を与えているという話はあまりにも有名ですよね。それを頭皮に使用すれば、間違いなく頭皮に強い刺激を与えてしまうでしょう。
シャンプー前に頭皮クレンジングをするときは、頭皮に使ってもよい専用のオイルを使用しましょう。
抜け毛改善の基本!正しいシャンプーのやり方
1:髪を軽くブラッシングし、髪のもつれをほどく
シャンプーをする前に行ってほしいのが、髪をブラシですくこと。
ブラッシングをすることで、髪のもつれをほどき、髪が洗いやすくなります。
よく「ブラッシングで余分な汚れを落とす」という話を聞きますが、ブラシですいただけでは油性の皮脂や汚れは落ちません。
ただ、シャンプーをするときに指に髪がひっかかると、髪や頭皮のダメージとなるため、あくまで「指通りをよくする」目的でブラッシングをするのです。
「わざわざ髪を洗う前にブラシをするの?」と考える人もいるでしょうが、このブラッシングはサッと行うだけで十分です。
目の荒いブラシを使い、毛先からゆっくりとこめかみのあたりまでの髪をすくとよいでしょう。
※毛根付近の髪はもつれることが少ないはずなので、こめかみあたりまでをすくだけで十分です
※髪を固めるスタイリング剤を使っている場合、髪をすくと髪や頭皮にダメージを与えます。髪を固めるタイプのスタイリング剤を使用している時は避けましょう。
※おすすめ※シャンプー前にオイルでクレンジングする
頭皮の皮脂が多い人の場合、おすすめできるのが頭皮クレンジングです。
ホホバオイルやツバキオイルなど、頭皮へのダメージが少ないオイルでクレンジングをすることで、皮脂を除去しつつ頭皮を保湿することができるのです。
ただ、このオイルでのクレンジングは、毎日行うとなると面倒に感じる人も少なくないはず。
週に1回か2~3回くらいのペースでも効果があるので、抜け毛が気になる人は時間がある時に試してみましょう。
2:シャワーのお湯の温度を35~39度に設定する
シャワーの温度は高すぎても、低すぎてもいけません。
人の皮脂が溶け出すのはおよそ35度以上。40度以上だと頭皮へのダメージが問題となるので、温度はおよそ35度から39度くらいがベストといえます。
体感として「やや熱い」くらいでしょうか?
温度を正確に測りたい場合、サーモスタット付きのシャワーに交換するか、あらかじめ浴槽に35~39度のお湯をはり、桶で髪を洗う方法をおすすめします。
3:シャワーだけで頭皮や髪を洗い、余分な皮脂や汚れを落とす
シャンプーを使う前に、あらかじめ髪をシャワーのお湯だけで洗っておきましょう。
初めに髪を洗うことで、頭皮や髪に付着した汚れがさらに落としやすくなります。
また、シャンプー前に髪を洗うことで、髪にシャワーの水分を行き渡らせることもできます。
髪に水分があることで、シャンプーの成分を薄め、頭皮への負担をさらに抑えることができるでしょう。
4:シャンプーを手に取り、手のひらで十分に泡立てる
髪をシャンプーで洗う時は、必ず手のひらで泡立ててから洗いましょう。
シャンプーをそのままの状態で髪につけてしまうと、シャンプーの液がそのまま頭皮まで広がってしまい、頭皮に悪影響を及ぼしてしまいます。
しっかりと泡立てることで、頭皮への負担を減らし、それが抜け毛の予防にもつながるのです。
5:指の腹で頭皮をこすりながら、ジグザグに洗う
頭皮を洗う時は、指の腹の部分(要するに指先の指紋のある部分ですね)で頭皮を優しくこすりましょう。
洗う時もゴシゴシと強くこすらず、マッサージをするように優しくゆっくり、心地よい力加減で行うとよいでしょう。
皮脂はシャンプーの泡だけでは十分に取り除けないため、頭皮に洗い残しがあると、その部分に臭いや炎症などが現れやすくなります。
そのため、洗い残しがないよう、頭皮の隅々まで洗う必要があります。。
頭頂部や側頭部は、指を前後に動かす「前後洗い」
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20140702/1058817/?P=3
洗い残しが多い後頭部は、「ジグザグ洗い」をすると効果的です。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20140702/1058817/?P=4
6:時間を掛けてシャワーでシャンプーをゆすぐ
十分に髪や頭皮を洗った後は、シャワーで十分にシャンプーをすすぎましょう。
泡を流すだけでなく、ヌルヌルとしたシャンプー成分が頭皮や髪から全て取り除かれるまですすぐ必要があります。
7:トリートメントは髪だけにつけて使用する
シャンプーだけでは髪がきしんでしまうので、シャンプーの後はトリートメントをつけましょう。
「使うと抜け毛が増えないかな?」と心配する人もいますが、基本的にしっかりすすげば問題はありません。
※ただし、トリートメントの成分が肌に合わない人は、トリートメントを換えるか使わないほうがよいでしょう。
トリートメントを使う時は、頭皮への刺激を避けるため、できるだけ頭皮や毛根は避けて使用しましょう。
使った後は、トリートメントのヌルヌルがなくなるまですすぐ必要があります。
8:すすぎ終わったら、丹念にタオルドライする
髪を洗い終わったら、髪についた余分な水分をタオルに吸い取らせましょう。
多くの人はタオルでゴシゴシとこすりながら髪を乾かしますが、お風呂から上がったばかりの髪というのはキューティクルが開いています。この状態でゴシゴシと髪をこすると、キューティクルが剥がれてしまい、髪にダメージが与えられてしまうのです。
タオルドライをする場合、
- 毛先:髪をタオルで挟み込むようにして、ポンポンと叩くように水分を吸い取らせる
- 毛根・頭皮:頭全体をタオルで包み込み、指先でマッサージするように水分を取る
この2つの方法を行うとよいでしょう。
シャンプーの効果を更に高めるおすすめの方法
ドライヤーで乾かす
髪を洗った後は、しっかりドライヤーで乾かすことが重要です。
「そんなのいつもやってるよ!」と思う女性も多いでしょうが、肝心なのは髪を乾かすことではなく「頭皮を乾かすこと」です。
髪をドライヤーでしっかり乾かしても、頭皮は余分な水分がついたままです。
頭皮の水分を放置すると、頭皮に悪影響を及ぼす菌が増加してしまうため、頭皮の炎症や臭いなどの問題が現れやすくなります。
髪をかき分けながら、頭皮にドライヤーの風を当て、しっかりと乾かしましょう。
また、ドライヤーをかける場合は設定温度を低めにして、さらに髪や頭皮からから20cm離した状態で使用すれば、頭皮や髪に負担を与えずに乾かすことができます。
スカルプローションの使用
アミノ酸系の低刺激シャンプーでも、シャンプーをし終わった後の頭皮は乾きやすい状態となっています。
頭皮の乾燥は抜け毛を増加させてしまうため、ドライヤーで髪を乾かした後は頭皮の保湿をすることをおすすめします。
頭皮の保湿に最も効果的なのは、スカルプローションの使用です。
使用することで頭皮に潤いを与え、健康的な状態を保つことができるでしょう。
頭皮へのマッサージ
抜け毛改善の方法として、頭皮へのマッサージも効果的。
頭皮に刺激を与えることで血行を促進し、髪の成長を促すことで、抜け毛の予防効果が得られます。
マッサージの方法は、
- 両手の指を4本そろえ、首の左右の付根からうなじにかけて、順番に3回ずつ指圧する
- 耳の下のくぼみに中指を添わせ、くぼみの中心にむけて螺旋を描くように3回ずつ指圧する
- 耳たぶの上に指をのせ、1・2・3のリズムで頭皮を上に動かす
- 側頭部と頭頂部の間に両手の指を置き、頭頂部へ向けて中心に頭皮を寄せるようにマッサージ
- 両耳の下にある髪の生え際に指を置き、後頭部の中心へ向けて頭皮を寄せるようにマッサージ
- 左右の首筋から首の後ろの中心へ向けて、首の皮を寄せるようにマッサージ
- 両手でおでこの生え際に指を添え、頭頂部へ頭皮を寄せるようにマッサージ
といったやり方をすることで、頭皮に負担を与えずに血行を促進させられます。
また、マッサージの他にも、女性用の育毛剤を使用するのも効果的です。
育毛剤には血行を促進させる成分が入っているため、使用することで抜け毛を抑制させることができるでしょう。
https://goo.gl/tfnTFx
最近では画像のような女性のための育毛剤も販売されているので、深刻な抜け毛に悩まされている人は、頭皮環境の改善のために使ってみてもよいでしょう。
まとめ
今回紹介した正しいシャンプーの方法は、抜け毛自体を治すことは難しいですが、頭皮環境を整えることはできます。
頭皮環境の改善は、抜け毛の改善をするためのいわば「下地作り」です。環境を改善することで、他の抜け毛対策の効果を更に高めることができるでしょう。
ホルモンバランスの改善や、ストレスなどへのケア、円形脱毛症などの症状への治療などと並行して、こうした正しいシャンプーの方法を実践してみて下さい。