フロアコーティングは様々な種類があり、それぞれによって機能に違いがあります。フローリングの種類や目的に沿ったフロアコーティングを選ぶことで、より満足できる住環境になります。

フローリング用のコーティング剤を選ぶ3つの基準

フロアコーティングで悩む人
フロアコーティングを選ぶ際の基準は大きく分けて3つほどあります。自分の価値観やライフスタイルを踏まえた上で、どの基準を重要視するかを決めておくとフロアコーティング選びがスムーズになりますよ。

【基準其ノ一】コスト

コストイメージ
フロアコーティングは種類によって価格に違いがあります。出費を抑えたいと考えている方は、安価なフロアコーティングを選びましょう。ただし、安価なフロアコーティングは耐用年数が短いのでトータルの出費が高くついてしまいがちです。フロアコーティングの種類によって耐用年数に違いがあり、耐用年数が短いフロアコーティングの場合は短い期間で効果が切れてしまいますので、長期的な目で見たときに施工回数が多くなり高くついてしまいます。高価なフロアコーティングは初期費用が高くつきますが、耐久年数が長いので一度の施工で済みますのでランニングコストに優れています。初期費用を優先するのか、ランニングコストを優先するのかを決めておくとよいでしょう。

【基準其ノ二】美しさ

見た目にこだわるという方は、仕上がりが美しいフロアコーティングを選ぶとよいでしょう。フロアコーティングの中には薄塗りで自然な見た目のものから、艶や光沢が出る高級感のあるフロアコーティングまで様々な種類があります。また、艶が出るものでも種類によってニュアンスが変わってきますので、自分や一緒に生活をする家族の好みに合うものを選びましょう。サンプルを送ってもらうことで艶や光沢を確認することができますので、美しさにこだわる方はサンプルを送ってもらうことを忘れずに。

【基準其ノ三】掃除や手入れのしやすさ

フロアコーティングを行った後の床は手入れがしやすく基本的には拭き掃除だけで汚れを落とすことができ、ドライモップなどでも手軽に手入れができます。しかし、中には掃除機をかけるとコーティングに傷が入ったりしてしまうものもありますので、日頃から掃除機を使って掃除をする方は要注意です。また、塩素系の洗剤を使ってお手入れをすることでフロアコーティングが溶けてしまうものもありますので、日頃の掃除や床のお手入れに合うものを選ぶとよいでしょう。

フローリング用のコーティング剤にはどんな種類がある?

フロアコーティングを行って満足できる仕上がりと機能を得るには、コーティング剤にはどのような種類がありどんな性能を持っているかを知っておく必要があります。コーティング剤に関する知識を深めて、ニーズを満たしてくれるものを見つけましょう。

〇UVコーティング

30年もの耐用年数を誇り、ランニングコストに優れているのが特徴のコーティング剤です。強力な塗膜を形成しますので、耐摩擦性に優れており摩擦による傷がつきにくいというメリットもあります。また、アンモニアやアルコールなどにも抜群の強さを誇り、赤ちゃんやペットがいる家庭ではお漏らしをしても匂いがつきにくいので掃除が楽になります。
UVコーティングは施工をする際にもメリットがあり、紫外線を照射すると瞬時に硬化するので養生の時間が不必要でスピーディーな施工が可能です。塗り直しや補修も迅速に行うことができるのも大きな利点と言えるでしょう。費用が高いので初期費用が高くついてしまいますので、見積もりを出して確認して予算を捻出できるかを確認しましょう。また、業者によって品質や機能性にバラつきがありますのでサンプルを取り寄せて品質のチェックをすることも重要になります。

〇ガラスコーティング

硬度が非常に高く傷がつきにくいというのが最大の特徴です。また、膨張や伸縮に強いという特性を持っているのでクッションフロアにも施工を行うことができます。紫外線を防ぐという機能が備わっており、窓などから降り注ぐ紫外線によって床が劣化するのを防ぐので住宅の資産価値を維持する効果もあるでしょう。異物混入率が非常に低く綺麗に仕上がる上に、洗剤を使って手入れができるため、手軽に掃除ができるので美しさにこだわる方に適しています。目立ったデメリットが無いと言われていますので、強い衝撃が加わるとヒビ割れを起こしてしまうことがあるという点と、樹脂ワックスの上に重ね塗りできないということを踏まえて生活をすれば満足することができるでしょう。

〇シリコンコーティング

天然物質を使っているので、シックハウス症候群などのリスクが低い安全なコーティング剤です。スリップしづらいという特徴を持っており転倒防止の効果もありますので、お子さんやお年寄りなどがいる家庭などは安心できる暮らしをサポートしてくれます。撥水効果が高いのも大きなメリットで、表面に付着した汚れを簡単に落とすことができますので、日頃の掃除を楽にしてくれるでしょう。
また、空気の透過性に優れており木材の呼吸を妨げることがありませんので、住宅寿命を維持することができます。また、初期費用が安く耐用年数が10年と比較的長いので、ランニングコストに優れているというのも嬉しい点です。優れた性能を持っているシリコンコーティングですが、取り扱っている業者の数が少ないので、近隣にシリコンコーティングを扱っている業者があるか探してみましょう。

〇アクリルコーティング

アクリルコーティングは何と言っても安価で施工をできるという点がメリットです。高価なUVコーティングは施工するのに10万円~20万円ほどかかりますが、アクリルコーティングは500円~1万円ほどで施工を行うことができ、初期費用を抑えることができます。ただし、傷や汚れなどに対する耐久性は低く、フローリングをしっかり守りたいと考える方にとっては物足りなく感じる可能性が高いです。耐用年数も2年ほどと短いですので、定期的に施工を行う必要があります。艶や光沢はしっかり出すことができますので、フローリングを安価で美しく見せたいという方に適しているコーティング剤です。

フローリング用のコーティング剤には水性と油性があった!

フローリング油性塗料イメージ
フロアコーティングは大きく分けて油性と水性のものがありますので、それぞれの特徴を知ってコーティング剤選びに役立てましょう。

・油性塗料

シンナーといった石油類の溶剤に樹脂を溶かし込んだもので、耐久性や耐用年数に優れているのが特徴です。ただし、VOCと言われる揮発性有機化合物が含まれている場合がありますので、刺激臭がして不快な思いをしたり、健康を害したりするリスクがあります。

・水性塗料

有機溶剤を含まないウレタンやアクリルといった混合樹脂が配合されたコーティング剤です。油性に比べると耐久性や耐用年数の面で劣りますが、体に有害な物質が入っておらず、安全で環境にも優しいのがメリットです。また、再施工を行いやすいという利点もあります。

フロア用コーティング剤はしっかり選ぼう

フロアコーティングは種類によって性能や価格が大きく違います。フロアコーティングの選び方一つで生活環境が大きく変わりますので、コストパフォーマンスや耐久性や安全性などを総合的に見て、ライフスタイルに合うものを選びましょう。