「一年中乾燥している」「年齢を重ねて肌に潤いがなくなってきた」「毎日スキンケアをしているのに肌の調子が変わらない」など、思い当たる方も多いのではないでしょうか?
実は、乾燥肌になる原因は冬の乾燥だけではありません。紫外線や水分不足、生活習慣の乱れなど様々です。
つまり、乾燥肌は季節関係なく起こりうる問題なのです。
一般的な対策方法として「マスクをつけて保湿」という方法があります。しかし、正しい食生活や充分な睡眠、ストレスを溜めないなど、あらゆる方法で対策することができます。
また、自宅やオフィスなどで乾燥肌の対策方法は変わります。その場に合わせてしっかり対策してください。
乾燥肌の原因を知れば正しい対策方法も自ずとわかります。きちんとしたケアで乾燥肌の悩みをなくしましょう!
目次
乾燥肌とは
そもそも乾燥肌とはどういった症状なのでしょうか?
乾燥肌とは、肌の水分・皮脂が不足して潤いがなくなっている状態で、ドライスキンとも呼ばれます。入浴後や洗顔後に肌がつっぱる、全身がカサカサする、などの症状がみられます。
特に乾燥しやすいのは、もともと皮脂の分泌が少ない脛(すね)、膝、ひじ、足の裏などの部位です。顔では頬や目、口のまわりなどが乾燥しやすくなります。
乾燥肌は、肌の皮脂や水分が少なくなることで起こります。
肌がつっぱったりカサカサして粉がふいてしまう状態は、乾燥肌の可能性が高いといえます。
では、乾燥肌になる原因とはどのようなものがあるのでしょうか?
乾燥肌の原因
紫外線
紫外線はシワやたるみの原因と言われていますが、乾燥肌の原因にもなります。
紫外線に当たると肌のバリア機能が低下してしまいます。
そのため、肌の内側が乱れ乾燥してしまいます。
水分不足
水分が不足することも原因の一つです。
人の身体のほとんどは水分です。
それが少なくなってしまうと、必然的に肌の潤いがなくなり、結果乾燥肌になってしまいます。
季節関係なく、のどが乾いたら水分補給をするように心がけましょう。
そして、水分補給は温かい飲み物がおすすめです。
冷たい飲み物は身体が冷え、血行が悪くなってしまいます。
これは夏場でも同様です。
生活習慣の乱れ
運動不足や不規則な生活、暴飲暴食などは肌にはもちろん体にも利点はありません。
もちろん乾燥肌の原因にも。
生活習慣を変えることも、乾燥肌対策には必要です。
方法などについては後半にお伝えしています。
間違ったスキンケア
毎日欠かさないスキンケア。実は、方法を間違えてしまうとさらに肌に悪影響を及ぼしてしまいます。
しっかり泡立てなかったり洗うときに肌を強くこすってしまうと、肌を傷つけ乾燥肌を悪化させてしまいます。
また、過度な化粧は肌への負担が大きくなります。
たくさん化粧をすれば肌への刺激が強くなってしまいます。その分洗浄力が強いクレンジングを使って化粧を落とさなくてはならないので、さらに肌の負担が大きくなってしまいます。
正しいスキンケアで乾燥肌対策を
間違ったスキンケアのままでは、どんなに頑張っても肌の悩みはなくなりません。
正しいスキンケアを知って、きちんと対策していきましょう。
洗顔方法
1.よく泡立てる
洗顔するとき、よく泡立てていますか?
洗顔フォームをよく泡立てずに洗ってしまうと、肌への刺激が強くなってしまいます。
泡がクッションの役割をしてくれるため、よく泡立てることがおすすめです。
2.肌をこすらない
肌の汚れを落とそうとゴシゴシこすってしまう方もいるかもしれません。しかし、その洗い方はオススメしません。
こすりすぎによる刺激で肌の潤いがなくなってしまいます。
手でこすらず洗顔フォームの泡で洗うようにしましょう。
3.丁寧に洗い流す
せっかく洗っても、洗い残しがあると肌によくありません。
洗い残しがあると肌荒れの原因になってしまいます。
ぬるま湯で泡をしっかりと洗い流しましょう。
洗い流すときは肌をこすらないように注意してください。
化粧水は手になじませて
化粧水はコットンではなく手になじませてください。コットンが刺激になり、肌が荒れてしまうことがあります。
適量を手にとり、しっかりと肌につけてください。
また、叩きながら化粧水を染み込ませるというのは、肌を傷つけてしまうのでおすすめしません。
手の平でおさえるように染み込ませましょう。
乾燥肌対策できる食べ物
乾燥肌対策として食事を見直すことも一つの方法です。
ビタミンA
ビタミンAは青魚、卵、乳製品、海藻類、緑黄色野菜に多く含まれています。
ビタミンB
ビタミンBはレバー、豚肉、大豆食品、卵などに含まれています。
ビタミンC
ビタミンCは果物、特に柑橘類に多く含まれています。
また、パプリカなど色の薄い野菜などにも含まれています。
ビタミンE
ビタミンEはレバー、ナッツ類などに多く含まれています。
タンパク質
タンパク質が多く含まれている食べ物は、魚、肉、卵、豆類、乳製品などです。
肌のために、タンパク質はしっかり食べるようにしましょう。
亜鉛
亜鉛はレバーや魚介類に多く含まれています。
亜鉛が不足すると、体力が落ちてしまうなどの問題が起きます。
進んで食べるようにしましょう。
生活習慣での乾燥肌対策
睡眠をしっかりとる
睡眠をとることは肌にとってもとても重要です。
しかし、ただ寝るだけでは肌の調子が良くなるわけではありません。
睡眠をとるならば、質の良い睡眠を心がけることが大事なんです。
睡眠がお肌にとって大切なのは、昼間は脳に集中する血液が、眠ると全身に流れ、肌にも栄養が行き渡るから。とくに睡眠後30分~1時間で到達するノンレム睡眠(深い眠り)中に、細胞の修復や再生に関係する成長ホルモンが分泌されるといわれています。
そのため、理想的な睡眠時間は1日7〜8時間といわれますが、実は長さだけでなく眠りの深さも大切です。質の良い眠りのためにも、就寝前はできるだけ光や音を抑えて、リラックスできる環境づくりを心がけましょう。
また、毎日同じ時間に同じ時間だけ寝て、体内時計のリズムを守ることも大切。美肌は午後10時から午前2時に作られるともいわれているので、眠る時間帯にも気をつけましょう。
睡眠は毎日きちんと取ることが肝心。平日の不足分を週末に寝だめしても効果はないといわれています。
質の良い睡眠をとるには、環境がとても大事といえます。
ですから、就寝前にPCやスマホ画面など明るい光を見ることは避けましょう。
ストレスを溜めない
ストレスは乾燥肌にもよくありません。全くストレスのない生活というのは難しいですが、リフレッシュなどしてストレスを溜めないことが必要です。
あまりにも溜め込んでしまうと、乾燥肌だけでなく肌が荒れるなどのトラブルが出てしまいます。
ストレスを解消することで心身の調子が整い、肌の乾燥も落ち着く場合があります。
悩みがあれば誰かに相談したり、親しい友人と外食するなどしてストレスを溜め込まないようにしましょう。
自宅やオフィスなど、日常生活でできるスキンケア
スキンケアの方法は、場所によって異なります。
環境が変わればそれに合う対策が必要です。
「自宅」「オフィス」「外出先」の3つに分けてご紹介します。
自宅でのスキンケア方法
・室内をしっかりと加湿する
部屋が乾燥していると、様々な対策が無駄になってしまいます。
室内にいるときは加湿器をつけて湿度を保ちましょう。
55%以内の湿度を保つのがおすすめです。
・布団やベッドで就寝
冬場になると、こたつでウトウトしてそのまま寝てしまう…なんてこともあるかもしれません。
しかし、もともと熱のある毛布に包まれていると汗をたくさんかくので体の水分が出ていきます。
寝るときは必ず布団やベッドで寝ましょう。
オフィスでのスキンケア方法
自宅と違って、オフィスは温度調整が自由に変えられません。
冷房や暖房の効きが強く、乾燥していることがほとんどです。
可能であれば、作業スペースに卓上タイプの加湿器を置いておきましょう。
外出先でのスキンケア方法
外出中は時間がなくて簡単にスキンケアができない方が多いかと思います。
そんなときは、マスクをしましょう。呼気が加湿器の代わりをしてくれ、肌が乾燥しづらくなります。
大きめのサイズだと、より乾燥しづらい範囲が広くなるのでおすすめです。
ただ、マスクによる摩擦で肌荒れになる場合があります。
肌に優しい素材のマスクを使用する、定期的に新しいものに交換するなどしましょう。
場所に合わせて適切な対策方法を実践してください。
子供、新生児のスキンケア方法
子供の肌はとても敏感
子供の肌は大人よりも敏感です。肌のバリア機能が不安定なので、少しの刺激でもトラブルにつながってしまいます。
特に新生児は肌のトラブルを起こしやすいので注意が必要です。
とくに気をつけてあげたいのが、生後2カ月以降。生まれて2カ月くらいまでは顔や頭の皮脂の分泌が盛んですが、そのあと母親からもらったホルモンの減少とともに、皮脂の分泌が低下し、乾燥しやすくなります。
また、子供は乾燥肌にもなりやすいです。少しの刺激でもかゆみなどが出てしまいます。
正しい「洗い方」でしっかりと「保湿」することが重要です。
ボディーソープはしっかり泡立てる
子供の肌を洗うときは、ボディーソープをしっかりと泡立ててください。
泡立てないままだと、ボディーソープのつけすぎで肌に刺激を与えることになります。
泡はきめ細かいものが理想です。
優しく洗う
汚れを落としたいために、ゴシゴシと肌をこすることはしないでおきましょう。
刺激となって、肌を傷つけてしまいます。
綿のタオルなどで優しく撫でるように洗ってあげましょう。
ぬるま湯で洗い流す
顔洗顔でもお伝えしたように、熱いお湯はNGです。
特に子供や新生児は大人よりも皮膚が薄いので、想像以上にダメージをあたえてしまいます。
38~40度くらいのお湯で洗い流してあげましょう。
保湿はしっかりと!
体を洗ったあとは、しっかりと保湿をしましょう。
低刺激の保湿ローションやクリームを使って乾燥を防いであげてください。
お風呂から出て5~10分位内に保湿をするのが理想です。
顔だけでなく体の乾燥対策も
年齢を重ねると顔だけでなく体の乾燥も目立つようになります。
体もしっかりケアしなければ、乾燥がひどくなってしまいます。
正しい体の洗い方や入浴方法などをご紹介します。
体も優しく洗って
肌の汚れをとるためにゴシゴシとボディタオルで洗うのはNGです。
必要な皮脂が取れてしまい、乾燥肌の原因になってしまいます。
体を洗うときは石鹸の泡をしっかり泡立たせ、包むように洗いましょう。泡が肌の汚れを吸い取ってくれます。
このときも、肌はこすらないように気をつけましょう。
そのあとはしっかりと洗い流してください。
入浴時間は10分が目安
長時間の入浴は肌に良くありません。
長風呂をしてしまうと大量の汗をかくため水分が出ていきます。
ゆっくり浸かるのは気持ちいいですが、入浴時間は10分を目安にしましょう。
また、熱いお湯の場合でも皮脂を落としやすくしてしまいます。皮脂が少なくなると乾燥肌になりやすくなってしまいます。
40℃前後のお湯に浸かるようにしましょう。
体もしっかり保湿を
入浴後は体が温まっているので、水分が出やすくなっています。
ですから、なるべく早く肌の水分蒸発をおさえるようにしてください。
お風呂からあがって5~10分以内に保湿クリームを塗るとより早く水分蒸発をおさえることができます。
改善されないときは皮膚科で治療を
あまりにも乾燥が酷い場合、治療が必要な状態かもしれません。自己判断せず皮膚科でしっかり治療してもらいましょう。
医師の指導を受けることで、悩みが解消されることもあります。
医療機関での治療も視野に入れておくことをおすすめします。
まとめ
・乾燥肌の原因は冬などの季節だけではない
・年齢によって乾燥肌がひどくなることがある
・洗顔フォームをしっかり泡立てるなど、正しいスキンケアをする
・洗顔の際はこすらずに汚れを洗い流す
・肌に良い食べ物を進んで食べる
・質の良い睡眠やストレスを溜めないなど、日常生活でできる乾燥肌対策を知る
・自宅やオフィスなど、場所に合った対策をする
・子供や新生児の乾燥肌に気をつける
・顔だけでなく、体の乾燥肌対策もしっかりと行う
・改善されない場合は、皮膚科での治療も視野に
対策といっても、そんなに難しいものではありません。
できることから少しずつ始めてください。
もう歳だから…と諦めずに、乾燥肌対策をしてみませんか?