抜け毛には、正常なものとそうでないものに分けられます。毛根の状態を観察することで、その抜け毛が正常なヘアサイクルによって抜け落ちたのか、頭皮にトラブルがあって抜け落ちたのか判別することができます。
さらに、抜け毛の原因がわかればその原因に対する対策をすることだってできるのです。
たった1本の抜け毛で、そこまでのことがわかるんです。
そこでまずは正常な抜け毛について説明します。それを踏まえた上で抜け毛をセルフチェックする方法と、そこからわかる原因、そしてその対策方法を紹介します。
目次
何本までが正常なの?抜け毛の数とヘアサイクル
サイトタイトル:ヘアサイクルが乱れは、薄毛の原因?正常なヘアサイクルを保つ対策とはヘアサイクルが乱れは、薄毛の原因?正常なヘアサイクルを保つ対策とは
髪はヘアサイクルという期間にそって、成長して抜けることを繰り返します。
- 成長期 毛母細胞が分裂を繰り返して、2年~6年をかけてゆっくりと髪が伸びます。
- 退行期 毛母細胞の分裂が止まります。
- 休止期 毛母細胞が分裂を初め、新たに成長を初めた毛が古い毛を毛穴から押し出します。
- 脱毛期 古い毛が毛穴から完全に抜け落ちて、新しい毛が毛穴から顔をだします。
本来、髪は上記の期間を経てゆっくりと成長し抜け落ちます。しかし、なんらかの原因でヘアサイクルが乱れると、成長期が短くなりどんどん髪が抜けるスピードが早くなってしまいます。
抜け毛の数が増えるのは異常なの?
1日の抜け毛の平均本数は100~200本程度です。これだけ差があるのは髪の毛のヘアサイクルは1本1本で異なるからです。
つまり、すべての髪の毛が同じヘアサイクルにあるのではなく、バラバラに成長しているということです。もし、全ての毛が同じヘアサイクルなら脱毛期になると髪がなくなってしまいます。
抜け毛の数は、紫外線や頭皮のトラブルなどによっても変化します。なぜなら、これらが正常なヘアサイクルを乱してしまうからです。
ヘアサイクルの異常で早く抜け落ちてしまった毛根は、正常なヘアサイクルを経て抜け落ちた毛根とは、その形状が異なります。それを観察することで、自分の抜け毛が正しいヘアサイクルによるものなのかどうかがわかります。
次は毛根の形状から、ヘアサイクルが乱れる原因を判別する方法を紹介します。自分の抜け毛を手に取りながら、読んでみて下さい。
毛根から抜け毛の原因を探る方法
異常な毛根について知る前に、正常な毛根がどのようなものか学んでおきましょう。正常な毛根はマッチ棒のように膨らんでおり、白いのが特徴です。これを踏まえて異常な毛根の形状をみていきましょう。
毛根の形状 | 考えられる原因 |
マッチ棒のような形状で白い | 正常なヘアサイクルを経て脱毛した毛。 |
膨らみが小さいorない | 髪の栄養状態が悪い |
毛根の色が黒い | 毛根への血流が悪い |
太くて短い | 頭皮が乾燥している |
白い塊が付着している | 皮脂の過剰分泌 |
ハリのように細い | 免疫異常 |
小さく弱々しい | ジヒドロテストステロン |
膨らみが小さいorない
膨らみが小さい、膨らみがない毛根は毛母細胞への栄養が足りていません。食生活が栄養バランスの良い内容かどうか振り返ってみて下さい。
毛根の色が黒い
黒い毛根は、毛根への血行が悪い状態です。タバコやストレスは交感神経を刺激し、血管を収縮させます。血管をホースと考えて下さい。ホースが細くなるとホースの中を流れる水の量は減ってしまいますよね。
太くて短い
太くて短い毛根は、頭皮が乾燥して固くなっています。洗浄力の強いシャンプーや、1日に何度も頭を洗っている人にみられる毛根です。また、エアコンの風や季節による温度差、紫外線などによっても頭皮は乾燥します。
白い塊が付着している
白い膜のようなものが付着している毛根は、皮脂か過剰に分泌している状態です。脂っこいものばかりを食べていたり、頭皮を洗いすぎたりすることが原因です。
頭皮を洗いすぎると皮脂が増える原因は、頭皮が乾燥から身を守ろうとするからです。皮脂には頭皮を乾燥から守る役割があります。そのため、洗いすぎることで逆に皮脂の分泌量が増えてしまうのです。
ハリのように細い
ハリのように細い毛根は、免疫細胞によって毛母細胞が破壊された結果によるものです。なぜ免疫細胞が毛母細胞を攻撃してしまうのかはわかっていません。
小さく弱々しい
このタイプの毛根の原因はAGAもしくはFAGAによる脱毛です。AGAではヘアサイクルを阻害するジヒドロテストステロンが増加することで、毛根の成長が止まってしまいます。FAGAではヘアサイクルを支えるエストロゲンの分泌量が減ることで、毛根の成長が遅れてしまいます。
毛が細く毛根が小さいのは、髪が成長する早い段階で抜け落ちてしまうためです。
このように、毛根の形状からある程度その原因を推測することができます。原因を知ることはとても重要です。なぜなら、原因に対して効果的に対策方法を練ることができるからです。
それでは、原因を改善する対策方法をみていきましょう。
これでばっちり!抜け毛対策
自分の抜け毛をチェックできましたか?その形状から原因がわかったはずです。次はその解決策を紹介します。自分の原因と照らし合わせながら確認してみて下さい。
栄養が足りていない
サイトタイトル:【育毛剤】スカルプD 薬用育毛トニック スカルプジェット | スカルプD公式通販 | アンファーストア
毛根への栄養を補うには、育毛剤がおすすめです。市販されている育毛剤には頭皮の栄養になる成分がたくさん含まれています。特に薬用と書かれている育毛剤は、頭皮に栄養を与えるだけでなく、頭皮の血行を改善する効果もあるので、栄養を毛根にスムーズに届けることができます。
血行が悪い
頭皮の血行はタバコやストレスなどで交感神経が刺激されて、血管が収縮した状態が続くことで悪化します。タバコでストレスが軽減できるのはほんの数分です。血中のニコチン濃度が低下すると、再びストレスを感じてしまいます。つまり、ニコチン依存症から抜け出すことか、ストレスを改善する1番の方法です。
ストレスはタバコ以外にも色々なことが原因になります。自分がどれだけストレスを感じているかは、厚生労働省のホームページでチェックすることができます。確認してみてください。
5分でできる職場のストレスチェック|こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト(自殺対策を含む)
http://kokoro.mhlw.go.jp/check/
乾燥している
頭皮の乾燥を改善するオススメの方法が、頭皮のオイルパックです。オイルの油分が頭皮を乾燥から守ってくれます。入浴前に掌に500円玉大のオイルをとり、頭皮にゆっくりとなじませます。なじませたら5分~10分ほど時間をおいたあと、いつもの通りにシャンプーをします。
使用するオイルは椿油や馬油、オリーブオイルなどでかまいません。週に1回くらいの頻度で行なうと効果的です。
皮脂が過剰に分泌している
皮脂が過剰に分泌する原因のほとんどが、シャンプーのしすぎです。頭皮を綺麗に保とうとするあまり、1日に何度もシャンプーをしてしまう人がいますが、頭皮にとってはむしろ逆効果です。
まずは自分のシャンプー方法をみなおしましょう。シャンプーは1日に1回で十分です。
シャンプーの種類によっては、洗浄力が強いものがあります。石鹸系・高級アルコール系に属するシャンプーは洗浄力が強く、皮脂を洗い流し過ぎてしまうことがあります。おすすめはアミノ酸系のシャンプーです。スカルプDのシャンプーは男性用も女性用もアミノ酸系のシャンプーなのでおすすめですよ。
免疫異常
免疫異常による脱毛で有名なのが円形脱毛症です。Tリンパ球という白血球が毛根を攻撃することで、毛が抜けてしまいます。自然に治ることもありますが、様子をみても脱毛が改善しない場合は皮膚科で治療する必要があります。脱毛症が重度の場合は、入院して免疫力を下げる治療をすることもあります。
AGA&FAGA
AGAは一度発症すると自然によくなることはありません。頭髪専門のクリニックで適切な内服治療を受ける必要があります。薬でAGAの原因であるジヒドロテストステロンの産生を抑制する治療法が一般的です。
FAGAは、女性ホルモン(エストロゲン)バランスの乱れが原因でおこります。女性は出産・閉経・月経などでホルモンバランスが大きく乱れます。AGAと違い、毛が抜けてつるつるになることはありません。FAGAの治療には、血管を拡張させて発毛を促すミノキシジルや、頭皮に直接的に毛母細胞が成長する成長因子を注入するHARG療法などが有名です。
自分の原因に対する解決方法は見つかったでしょうか?自分でできるものから、病院で治療を受けなくてはならないものまでさまざまですが、今日から始められるものもあります。善は急げです。ぜひ挑戦してみてださい。
まずは原因を知ろう
髪が抜ける原因は、毛根の状態からわかります。それほど毛根は髪の健康状態を反映しているからです。原因がわかれば、その対策方法はすぐにわかります。
大切なことは、その対策を実行するかどうかです。ほとんどのひとは、いつまでたっても行動に移せないか、もしくはそれが継続しません。
せっかく原因がわかったのですから、ぜひ行動に移してみて下さい。