その抜け毛の原因は何かご存じですか?

抜け毛の原因とは様々な理由があります。性別や生活習慣、ホルモンバランスなど様々です。 原因によって対処法が変わるので、まずは原因を調べなければ薄毛の予防や治療は行えません。 ここでは、そんな薄毛の原因や対策を紹介します。

女性の抜け毛の原因とはなにか

主な原因はホルモンにあり

女性の抜け毛は、原因のほとんどがホルモンバランスの乱れです。 女性の場合、「エストロゲン」という女性ホルモンが男性より活発です。エストロゲンは髪の成長を維持し、抜け毛の原因である「ジヒドロテストステロン(DHT)」をつくる男性ホルモンの「テストステロン」の働きを抑制します。女性の髪が男性のようにならないのは、このエストロゲンが活発だからなのです。 しかし、何らかの原因でエストロゲンの働きが弱まり、男性ホルモンのほうが強くなってしまうと、抜け毛が増えてしまいます。 エストロゲンは、出産や生活習慣の乱れ、加齢などで弱まります。特に加齢による閉経後は女性ホルモンの量が著しく減り、抜け毛以外にも更年期障害が発生することもあります。

びまん性脱毛症

エストロゲンの減少によるホルモンバランスの乱れで起きる脱毛症を、「びまん性脱毛症」あるいは女性型男性脱毛症(FAGA)」といいます。 具体的な症状は、髪の毛全体が薄くなり、髪の毛のツヤも失われます。 びまん性脱毛症の発生リスクは、基本的に更年期頃から高くなります。加齢以外にも、食事の栄養バランスの偏りや運動不足、睡眠不足といった生活習慣の乱れやストレスでもホルモンバランスは乱れます。 逆に、生活習慣を乱さず正しく日々を過ごすことで、年をとってもホルモンバランスは維持しやすくなります。 FAGAの予防及び解消するためには、まず生活習慣を正すことから始めましょう。

ホルモンバランスを整える生活習慣

ホルモンバランスを保つための生活習慣は、運動、食事、睡眠、そしてストレス対策が重要です。 食事は栄養バランス良い食事を心がける他、エストロゲンに似た働きをする栄養素の大豆イソフラボンを積極的に摂取しましょう。 運動は、ストレスの解消に役立つ他、女性ホルモンの調節効果があります。運動は、いきなりハードな量をこなすと、途中で嫌になってしまいます。 大事なのは毎日続けることです。習慣づけられるように、まずは軽めの運動から始めましょう。慣れたら次第に運動量を増やしていきます。 有効な運動にウォーキングがありますが、プールでのウォーキングはさらに高い効果が期待できます。 プールで歩く水中ウォーキングは膝の負担を軽減でき、脂肪燃焼にも効果があります。 睡眠は、ストレスの解消に最も重要です。できるだけ6時間以上の睡眠時間を取れるようにしましょう。 育児の時期は夜泣きなどで寝不足になることが多いため、眠れる時間帯には積極的に寝ましょう。

男性の抜け毛の原因はジヒドロテストステロンにあり

AGA

男性の薄毛の原因も、女性と同じく男性ホルモンであるDHTが原因です。 しかも、男性の場合はエストロゲンの分泌量が少ないため、女性よりも薄毛のリスクが高いのです。 DHTが原因で発生する薄毛を「男性型脱毛症(AGA)」といいます。

DHTはなぜできる?

前述したように、DHTの原因はテストステロンです。テストステロンは男性機能を司る重要なホルモンです。しかし、加齢や生活習慣などによってテストステロンが減少すると、それを補うため「5a-リダクターゼ」という酵素が分泌されます。 この酵素がテストステロンと結合することで、DHTになるのです。 そのため、DHTは男性機能の維持に必要なのですが、多すぎると薄毛の原因になってしまうのです。

AGAは薬で治す

AGAは自然治癒しません。それどころか放置するとより症状が進行します。 治療のためにはAGA専門のクリニックで適切な治療を受けなければなりません。 具体的には、フィナステリドやミノキシジルといった投薬治療を受ける必要があります。 フィナステリドは5a-リダクターゼの抑制をして抜け毛を減らし、ミノキシジルは発毛促進をします。 なお、これらお薬は個人輸入でも購入できますが、おすすめはできません。 冒頭でも書きましたが、薄毛の原因というのは様々なので、それに適した対策を行わなければなりません。 まずはクリニックで原因を調べ、それに適した治療方法を知りましょう。

ストレスは男女共通の抜け毛の原因です

ストレスによる弊害

ストレスは男女共通の薄毛の原因です。ストレスを発散せずに溜め込むことで、体の血管は収縮し、血行が悪くなります。 血行が悪くなると、髪の毛に成長に必要な栄養が行き渡らなくなります。結果、髪の毛は細く弱くなり、抜けやすくなってしまうのです。

ストレス対策は運動と睡眠と趣味がカギ

ストレス対策ですが、前述したように運動と睡眠で解消できます。特に睡眠は最もストレスを解消できる手段とされているので、6時間以上の睡眠を心がけましょう。 趣味に没頭するのもおすすめです。しかし、趣味が原因の対人関係やイライラは逆効果となるので注意しましょう。

豆知識①:寝付けぬ夜にシャッフル睡眠法

もし、イライラなどで寝付けない時は「シャッフル睡眠法」を取り入れてみましょう。 シャッフル睡眠法とは、何か単語を思い浮かべ、その単語を形成している文字から始まる言葉を思いつくだけ思い浮かべるという睡眠導入方法です。 シャッフル睡眠法は科学的根拠があります。 人は論理的思考をしていると脳が覚醒状態になってしまいます。しかし、頭の中でランダムなイメージをすることで脳は論理的思考を辞め、睡眠の準備に入るのです。 この方法はカナダで考案され、欧米では有効性が確認されています。

豆知識②:タバコは逆効果

タバコを吸うとイライラが解消しますが、実は逆効果であり、ストレスが溜まりやすくなります。 タバコの成分であるニコチンは依存性が高い物質です。そのため、ニコチンが切れるとそれが原因でイライラしてしまい、結局ストレスを感じてしまいます。 禁煙はじめはストレスが溜まるかもしれませんが、長い目で見れば一番ストレス対策につながっているので喫煙控えましょう。

喫煙についてのグラフ

ストレス―タバコは“ストレス解消“ではなく原因! - すぐ禁煙.jp(ファイザー)

間違ったヘアケアによる抜け毛

間違ったヘアケアによる抜け毛もまた男女共通です。ここでは間違ったヘアケアと正しいヘアケアをみていきましょう。

間違ったヘアケア

シャンプーのしすぎ

きれい好きな方の場合、朝シャンプーをして、夜シャンプーをする人がいます。 実はこれは危険な方法です。 頭は、乾燥から守るために皮脂が頭皮を保護しています。しかし、過度なシャンプーによって必要な頭皮が全部流されてしまうため、頭皮は乾燥しやすくなってしまいます。さらに、体が頭皮を保護するために必要以上に皮脂を分泌するので、皮脂をエサに増殖する常在菌であるマラセチア菌が増えやすくなってしまうのです。結果、頭皮の状態は逆に悪くなってしまいます。

頭に刺激を与える

ブラシで頭を刺激すると髪が生えやすくなるという方法が昔流行りましたが、現在は医学的根拠が無いことが判明しています。むしろ頭皮を傷つけてしまうので逆効果です。 また、シャンプーの際に爪を立てて頭を洗うのも同様です。頭皮はなるべく刺激を与えないようにしましょう。

育毛剤をかけすぎる

薄毛の人の場合、より早く髪が生えるようにと育毛剤を適量以上に使う方もいますが、それは逆効果です。 基本的に、頭皮が吸収する量というのは一定のため、多めに塗布しても一定以上の栄養は吸収しません。むしろ逆に製品に寄っては副作用のリスクが高くなるので危険ですし、早くなくなってしまうのでコストもかかります。育毛剤は用法用量を守って正しく使いましょう。

正しいヘアケア

シャンプーは一日一回で十分

頭の汚れは、実はシャンプーをしなくてもブラシやすすぎ洗いでほとんど落とすことができます。 そのため、シャンプーは一日一回で十分なのです。シャンプーで余分な皮脂を適度に洗い落とし、頭皮を清潔に保ちましょう。

肌に優しいシャンプーを

頭皮に刺激を加えるのはブラシや爪だけではなく、シャンプーの成分も関係しています。 高級アルコール系シャンプーは刺激が強いので、刺激の弱いアミノ酸系シャンプーを使いましょう。グルタミン酸やラウリルリン酸、グリシンなどが多く含まれているのがアミノ酸系シャンプーです。

育毛剤はシャンプー後に

育毛剤は頭皮を綺麗にすることでより浸透しやすくなります。よって、正しいヘアケアで頭皮を綺麗にした後に育毛剤を塗布しましょう。

紫外線で抜け毛が増える!?

紫外線はお肌にダメージを与えますが、頭皮も例外ではありません。紫外線によるダメージで抜け毛が増えてしまいます。

頭皮へのダメージ

紫外線を浴びると、細胞はダメージを受けてしまいます。このダメージを防ぐために、細胞は活性酸素を発生させます。 しかし、この活性酸素は過剰に分泌された場合、健康な細胞にも悪影響を及ぼしてしまうのです。結果、それが頭皮へのダメージとつながってしまいます。

ヘアサイクルの乱れ

紫外線による影響は、頭皮だけではなく髪の毛にも及びます。紫外線が毛根部分にダメージを与えることで、髪の毛の成長にかかわる毛乳頭細胞にもダメージが及びます。結果、髪の毛の成長(ヘアサイクル)に乱れが生じ、髪の毛の成長期間が短くなり、抜ける速度が早くなってしまいます。

対策

対策としては、防止や日傘など直射日光を浴びないようにするのが一番お手軽です。 また、ダメージを受けた頭皮を回復させるためのヘアケアも有効です。

原因把握が解決への第一歩!

ストレスやホルモン、紫外線や間違ったヘアケアなど、髪の毛は常に多くのリスクにさらされています。そのため、少し油断するとあっという間に薄毛になってしまいます。 薄毛にならないためには、まず薄毛になる原因を把握し、その原因に対する対策を練ることが大事です。 まずは自分の生活習慣を見直し、なにか髪に悪いことをしていなかったか振り返ってみましょう。そこから、薄毛対策は始まります。