もし、「最近抜け毛が増えて薄毛になり始めたかな」と思ったなら、大急ぎで対処しましょう。その原因は、男性型脱毛症(AGA)かもしれません。AGA治療は早ければ早いほど回復の見込みがあり、遅ければ手遅れになる可能性があります。 ここでは、AGA治療の方法や、自分でできる薄毛対策についてお話しています。
目次
薄毛治療には時間制限がある!
薄毛の原因はジヒドロテストステロン
AGAの原因はジヒドロテストステロン(DHT)です。DHTは髪の毛の成長サイクル(ヘアサイクル)を乱し、短くさせてしまう働きがあります。ヘアサイクルが短くなることで髪の毛は十分に成長できず、細く弱々しい状態で成長が終わってしまいます。結果、髪の毛は抜け落ちやすくなってしまいます。生え変わる速度よりも抜け落ちる量のほうが多くなることで、人は薄毛になるのです。これがAGAです。 そしてAGAの怖いところは、遺伝や体質、生活習慣によっては若くして発症する可能性があるということです。 そのため、未成年なのに薄毛が進行しているということも十分ありえるのです。
毛母細胞の寿命
AGAを放置し続けるとどうなるか。薄毛が進行し、最悪二度と髪が生えてこなくなります。その理由をお話しましょう。 人の細胞の再生回数は50回が限度とされており、髪の毛を作る毛母細胞も同様です。 AGAによってヘアサイクルが短縮されてしまうと、その分細胞の再生頻度も早くなってしまいます。つまり、通常の状態と比べると早く毛母細胞が再生の限界である50回を超えてしまうのです。 ちなみに、健康なヘアサイクルは早くても2年、長い場合は6年間成長します。しかし、AGAになるとヘアサイクルは早い場合半年で終えてしまいます。その結果、早ければ20代で毛母細胞が寿命を迎えてしまうケースもあるのです。
花王株式会社 ヘアケアサイト 薄毛になるメカニズム 髪の成長とヘアサイクル
「自分は若いからまだ大丈夫。抜け毛は一時的なものだ」なんて考えだと、下手をすれば40代から一気に薄毛になってしまいます。 これが、薄毛・抜け毛対策を早くしなければならない理由です。ヘアサイクルを早く正常に戻し、毛母細胞の再生速度を緩めましょう。
その抜け毛!AGAの前兆かも?
抜け毛から見るAGA
人は、一日に100本ほど髪が抜けます。寿命を迎えた髪は抜けやすくなり、些細な事で抜け落ちます。 AGAになると、抜け毛の量は更に増えます。ヘアサイクルが短くなって髪が早く寿命を迎える他、髪の毛が弱々しいので抜けやすくなるからです。もし、最近排水溝が詰まりやすくなっていたり、枕にたくさん抜け毛がついていたりした場合、AGAを疑いましょう。
セルフチェックで確かめる
自分がAGAかどうかを確かめる方法に、セルフチェックがあります。 例えば、両親の親類に薄毛の人がいるかどうか、髪の毛のハリやコシが前よりなくなっていないか等といったことをチェックします。 ネットで検索するとクリニック監修のセルフチェックを行えるサイトもあるので活用しましょう。
先手必勝!薄毛治療法!
DHTはなぜ発生する?
DHTはテストステロンという男性ホルモンと5a-リダクターゼという酵素が合わさることで生成されます。 また、5a-リダクターゼにも1型と2型があります。1型の場合、AGAにはそこまで影響はありません。しかし、2型の場合は強く影響し、頭頂部から薄毛が進行するケースが強いです。 なお、5a-リダクターゼの量や、DHTが髪に与える影響というのは、遺伝や体質によって異なります。
対策は投薬治療のみ
5a-リダクターゼの分泌をおさえる手段で有効なのは、投薬です。 AGAクリニックで処方できる「プロペシア」で、5a-リダクターゼをおさえることができます。 これはプロペシアの主成分である「フィナステリド」の効果です。5a-リダクターゼの発生を抑制すればDHTの生成を防ぎ、薄毛の改善につながります。 なお、このプロペシアは男性ホルモンに働きかける薬であり、まだ体が発達しきっていない未成年は使用できません。未発達なのに服用すると成長に悪影響が及ぼされる可能性があるからです。
自分でできる!抜け毛予防法!
AGAの治療薬は未成年だと使えません。しかし、AGAは生活の見直しをするだけで大幅に遅れさせることができ、抜け毛の量を減らすことができます。 ここでは、最も手軽にできる抜け毛予防の1つである、ヘアケアについて紹介していきます。
シャンプーでできる抜け毛予防
まず、シャンプーの見直しをしましょう。市販されている多くのシャンプーは高級アルコール系シャンプーといいます。高級アルコール系シャンプーは洗浄力が高いのが特徴なのですが、頭皮への刺激が強いです。よって、使い続けると頭皮環境は悪くなってしまい、抜け毛の原因へとつながります。 抜け毛予防をする際には、アミノ酸系シャンプーを使用しましょう。アミノ酸系シャンプーは洗浄力は控えめですが、頭皮への刺激が少ないためヘアケアには最適のシャンプーです。 アミノ酸系シャンプーを購入する時は、ラウリン酸、グリシン、サルコシンといった成分が含まれています。
表記順に注意
アミノ酸系シャンプーを購入する場合、パッケージに書かれている成分の表記の順番に気をつけましょう。 パッケージやボトルに書かれている成分表は、含有量が多い順で表記されています。 最も多く含まれているのは水なので、2番目か3番目にアミノ酸系の成分が含まれているものを選びましょう。 中にはアミノ酸系シャンプーを謳っておきながらアミノ酸系成分がほんの少ししか含まれていない物もあります。
育毛剤を活用
育毛剤は、医薬品であるAGA治療薬とは違って医薬部外品なので、未成年でも購入できます。 よって、育毛剤なら使っても問題ないです。しかし、育毛剤ならなんでも良いというわけではありません。 育毛剤を選ぶ基準は主に3つあります。 血行促進効果のあるか、男性ホルモンの働きを阻害する成分が含まれているか、成長因子と含まれているかどうかです。 成長因子とは、ヘアサイクルを活性化させる成分のことを指します。 主な成長因子には「IGF(ヒトオリゴペプチド-21。毛母細胞の活性化作用あり)」「VEGF(ヒトオリゴペプチド-11。毛髪の成長やヘアサイクルの改善に有効)」などがあります。
治療と予防のあわせ技で対抗する!
薄毛の治療と抜け毛の予防は、同時に行うことで薄毛対策につながります。 ヘアケアや生活習慣の改善でAGAの進行をおさえて抜け毛の量を減らし、AGA治療薬で薄毛の治療を行う。この同時進行でヘアサイクルは正常化し、薄毛を改善できます。 早めに行なえば将来の薄毛予防にもつながるため、まずはセルフチェックやシャンプーの見直しから始めましょう。