導入
抜け毛で悩むのはほとんどが男性というイメージがあります。しかし女性の中でも、普段しているNG行為が薄毛の原因になっている場合があります。 ここでは、どのような行為が抜け毛を多くする原因になっているのか?それを改善するにはどうしたらいいのか?などを中心に紹介していきます。 特に女性の場合は、「同じ髪型をする」という行為が抜け毛の誘発につながっている場合が多いです。 今回は、それによって引き起こされる牽引性脱毛症を中心に掘り下げていきます。
シャンプー時の薄毛や抜け毛の原因と対策 l 髪のせんせい
牽引性脱毛による抜け毛とは?
牽引性脱毛症の主な症状
症状としては一般的な薄毛と同じように次の症状が現れます。
- 髪の育つスピードが遅くなる
- 髪のボリュームがなくなり地肌が目立つ
- 以前よりあからさまに抜け毛が増える
といったものが挙げられます。他の脱毛症と違い、原因がハッキリしているので早期に対策しやすいのが特徴です。
牽引性脱毛症の原因
牽引性脱毛症は、毛髪が引っ張られることで誘発される薄毛の症状です。髪を引っ張るヘアスタイルやヘアアイロン、エクステなどを長時間続けていると発症のリスクが上がります。長期間、ポニーテールなど縛った髪型や帽子をかぶることは、頭皮の血行を悪くしてしまします。頭皮の血行が悪くなると、毛根へ栄養が送れなくなるので発毛の妨げになります。これが牽引性脱毛症を誘発します。
抜け毛の多くなるサイン
抜け毛は劇的に増えるのではなく、徐々に増えていくものです。季節の変わり目やヘアサイクルの移り変わりで健全な場合でも抜け毛の増減はありますが、次のようなサインが出た場合は脱毛症状による抜け毛の増加を疑いましょう。
- 従来の抜け毛より、毛が細くて短くなっている
- 抜け毛の根元の形がおかしい
- 傷んだ切れ毛、枝毛が目立つ
髪に負担をかけるヘアスタイルをしていて、このような抜け毛が多い場合は、牽引性脱毛症かもしれません。原因の特定のため、専門の医療機関で診察を受けることをおすすめします。
牽引性脱毛になりやすいヘアスタイル&ヘアアレンジ
牽引性脱毛症になりやすいヘアスタイルやヘアアレンジについてまとめてみました。 この髪型をすることで、必ずしも発症するわけではありませんが、髪や頭皮に負担をかけるものなので気をつけるようにしましょう。
1.ポニーテール
髪をピッタリ結ぶというのは常に髪が引っ張られている状態です。まとまった髪は重さもあるので動作の度に頭皮に負担をかけていることになります。長時間のしないようにしましょう。
2.エクステンション
さらに強く髪が引っ張られている状態です。また接着部分が洗浄にしくいためシャンプーや汚れが残留しやすく皮膚炎、ニキビなど頭皮のトラブルに直結しやすく、薄毛の原因になりやすいです。
3.三つ編み・編み込み
毛髪を引っ張り、さらに絡ませるヘアアレンジなので、与えるダメージはより大きくなります。どうしてもしたい場合は頭皮への負担を軽減するように編み込み部分は緩めておきましょう。
4.カチューシャ・ヘッドアクセサリ
念入りにケアをしているつもりでも、毎日同じようにつけていると、髪や頭皮に負担を蓄積させることになってしまいます。
5.お団子ヘア
人気の高いヘアスタイルで、簡単にアレンジできてかつオシャレに見えます。しかしお団子部分は一点に重さが集中しているので負担をかけてしまいます。座った姿勢の時は背もたれなどで髪を引っ張ることもあるので、そちらも注意しましょう。
6.ヘアアイロン
ヘアアイロンは特性上、熱が毛髪を痛めてしまいます。また挟みながら髪を巻いたりストレートにしたりするので、その分頭皮にも引っ張る負担をかけてしまいます。
7.いつも分け目が同じ/髪を頻繁に触る
何年も同じ髪型で分け目を変えない人は注意です。頭皮に小さな負担が蓄積されています。また髪に触れる癖がある人も要注意です。無意識下でも頻繁に同じ箇所を触ると、その毛髪や頭皮に負担をかけてしまうので、薄毛につながる場合があります。 7つのヘアスタイルについて紹介しましたが、いずれも髪に何らかの負担をかけるリスクを持つものばかりでした。髪を引っ張る行為は頭皮にはご法度です。できるだけストレスを与えない髪型でオシャレをするように心がけましょう。
ヘアスタイル(髪型)による頭皮のケアについて l 髪のせんせい
抜け毛を予防するために
抜け毛は嫌だけどオシャレを我慢するのは辛いという人のために、牽引性脱毛症を避けるためにできる工夫を紹介します。髪に負担をかける状態は極力避けて、適度に活用するようにしましょう。
髪を束ねるときはシュシュを使う
髪を束ねるときは、ヘアゴムよりもしめつけの少ないシュシュを使いましょう。ヘアゴムほど毛根に負担をかけないので、リスクが軽減できます。デザイン性の高さと実用性の部分からファッションにも取り入れやすいです。
時々、分け目を変える
髪を結ぶ場所を毎回同じところにすると、そこだけ負担がかかってしまいます。髪や頭皮へのダメージは基本的に好ましくありませんが、特に一か所への負担の偏りは部分的な薄毛の原因になります。
結ぶ位置を変える
どうしても髪を結ぶ必要のある場合は、同じ位置で結ばないようにしましょう。定期的に結ぶ位置を変えるようにすると負荷が分散します。いたずらに薄毛・抜け毛の原因を作ることを避けることができます。
髪をまとめるときは緩くする
髪をまとめるときは、ピッタリとした引っ張った結び方はおすすめしません。わざと後れ毛を残す、トップを軽く立ち上げる、など工夫をして緩くまとめるようにしましょう。
髪を短めにする
抜け毛の症状がひどい人は、思いきってショートヘアにするのがおすすめです。全体のボリュームを減らすことで薄毛の印象が少なくなるうえ、日常動作で髪をひっぱられるといったトラブルを避けることにもつながります。 <h2ツボ押しで抜け毛対策!h2> 昔から使われている健康療法として、おなじみなのがツボ押しマッサージです。手の平や足の裏をはじめとして体のいろいろなツボを刺激することで、良い影響をもたらしてくれるといわれています。それは頭皮も例外ではありませんでした。頭皮のツボ押しで抜け毛対策に効果があるという事がわかっています。 主な抜け毛の原因は
- 頭皮の栄養不足
- 皮脂/汚れによる毛穴づまり
がほとんどです。 それらを同時に解消できるのが、頭皮のツボ押しマッサージです。また育毛改善のツボは手にある、小骨空、育毛点、労宮、腎穴なども当てはまります。ではマッサージをするにあたってどのような効果があるのか、注意点はないのかを具体的に掘り下げてみましょう。
ツボ押しの最大のメリット
血行促進…特に薄毛・抜け毛予防の要ともいえるツボ押しのメリットです。生活習慣や加齢に原因のある抜け毛は、血行改善でほとんど解消することができます。
抜け毛に効果のある頭皮のツボ
頭皮には抜け毛に効果のあるツボがたくさんあります。その中でもおすすめのツボは百会(ひゃくえ)です。
百会は、全ての経血につながるといわれているツボであり、具体的には心身のリラックス効果や眼精疲労、そして抜け毛などに効果があるとされています。
丁度、頭頂部の真ん中にあり、位置がわかりやすいツボです。
角孫(かくそん)は抜け毛や、頭痛や目の不調に効果があるとされているツボです。耳の真上にあるツボであり、見つけやすくマッサージしやすいのがポイントです。探し方ですが、耳の真上に指を当て、口を大きく動かします。そこで筋肉の動きがわかる部分にあります。
角孫ツボは抜け毛と薄毛の特効ツボ!バツグンの育毛効果! | 健康のための情報と身体にいい食品|カラダスタイル
抜け毛に効果のある手のツボ
手の平や指にもいくつかツボがあり手軽に刺激できます。 小骨空は小指の第一関節の外側部分にあります。第一関節をつまんではなすというマッサージを繰り返し行いましょう。時間の合間にできるだけ毎日刺激してください。 脱毛点は親指の付け根にあるツボです。心地いい程度の力加減で指圧しましょう。 労宮は手の平の中心にあるツボです。手を握りしめたときに中指が触れている部分です。上半身全体の血流が促進されます。
副作用について
基本的にツボ押しに年齢制限はありません。老若男女問わず誰でも頭皮のツボ押しができます。揉み返しのような副作用の心配もありません。
マッサージで抜け毛対策
ここでは、抜け毛が気になる人が誰でもできる対策方法「頭皮マッサージ」についてご紹介します。 頭皮マッサージは、両方の原因を改善することのできる重要なケア方法です。抜け毛が気になる人は、さっそく今日から実践してみましょう。
自分でできる抜け毛対策「頭皮マッサージ」
頭皮マッサージは自分で簡単にできる頭皮ケアであり、マッサージを適度に行うことで血行不良を改善できます。マッサージで頭皮を柔らかくする他、血行を促進させることができます。血行促進で栄養が頭皮にまんべんなく行き渡るようになれば、髪の育毛事情が改善されて抜け毛の少ない健康的な髪が生えるようになります。では、頭皮マッサージの具体的な方法について説明しましょう。
まず側頭部からマッサージします。両手を側頭部に添え、優しく固定します。そして頭皮を動かすことを意識し、ゆっくりと上下させます。イメージとしては、人差し指、中指、薬指の三本がこめかみ付近に位置するイメージです。
自宅での頭皮マッサージの方法とやり方の極意【今日からできる実践編】 | ヘアラボ(旧ハゲラボ)
5~6回ほど上下させた後は、指を少しずつ上に移動させて頭頂部付近まで繰り返します。頭頂部までマッサージしたら、百会のツボを垂直にじんわりと10秒間優しく押します。
次は、生え際付近のマッサージです。まずはおでこ付近の生え際に指を当て、こちらも頭皮を優しく動かすように上下します。そして、側頭部と同じく5~6回ほど上下させたら、生え際に沿って指を移動させます。このとき、耳付近をマッサージする際は角孫のツボを刺激しましょう。
自宅での頭皮マッサージの方法とやり方の極意【今日からできる実践編】 | ヘアラボ(旧ハゲラボ)
だいたい5分前後を1セットとして、1日に最低1回は行うようにしましょう。とくに入浴しながら行なうことで、頭皮の血行促進の効果を高められます。
抜け毛が増えてきたらすぐに対策!効果の高い対策法4選|髪のせんせい
※注意点※
- 爪で頭皮を傷つけないように、指の腹を使って揉むようにしましょう。
- 自分ですると力加減が分かりにくくなりますが、痛みを感じるような強い力は使わないでください。
- 1回に10分以上の時間をかけてマッサージをすると、かえって頭皮に過剰な刺激やストレスをかけてしまうのでほどほどにしましょう。
「頭皮マッサージ」をすることのメリット
むくみ解消
頭皮のコリをほぐすと頭部全体の血行が促進されるので、代謝が向上して顔のむくみ解消につながります。
リフトアップ
頭皮と顔の筋肉は連動していて、頭皮が硬いと顔の筋肉を支えることが難しくなります。表情筋の衰えは顔のたるみの原因です。そのため頭皮マッサージで、頭皮の筋力をアップさせることで顔のリフトアップに効果があるといわれています。
美肌効果
頭皮マッサージは、頭皮を含めた顔全体の血流がアップさせるので顔の血色がよくなります。また、代謝向上により老廃物の蓄積がなくなるので、肌のくすみやターンオーバーの改善が期待できます。
牽引性脱毛症にならないために
牽引性脱毛症にならない一番のポイントは、いかに頭皮のケアをしてあげられるかという事にあります。正しい知識を持って頭皮をいたわるマッサージや心がまえを持つことや、負担を与えない髪型にすることを第一にしましょう。 牽引性脱毛症は、原因がはっきりしている薄毛の症状なので、早期に有効な対処法をとることができます。自分にできる範囲で、生活態度一つ変えるだけでも大幅に改善の見込みがあります。 逆に症状を分かっていても対処を怠っていては、他の脱毛症と同様に症状が悪化してしまい専門の医療機関を頼る必要があります。 心がまえ一つで改善することができるので、改善や予防のことを考えている人はぜひこの機会に頭皮ケアをはじめてみましょう。