薄毛は親から子へ遺伝します。 もし遺伝してしまったらどうしようもできなのか?そう思っている人も少なくありません。 ということで、薄毛と遺伝、そして対策について紹介していきます。

AGAによる薄毛は遺伝する

はげ(薄毛)遺伝子は両親どちらからも遺伝します。 はげ(薄毛)遺伝子はY染色体、X染色体どちらにも含まているとされており、男女どちらも薄毛になる可能性があるのです。

薄毛が遺伝するパターン

父(X1、Y)、母(X2、X3)

↑ だった場合、4つのパターンが考えられます。

 

    ①女の子(X1、X2)
    ②女の子(X1、X3)
    ③男の子(Y、X2)
    ④男の子(Y、X3)

 

▶X1にはげ(薄毛)遺伝子があった場合①、②に遺伝する。

 しかし女の子の場合女性ホルモン(エストロゲン)が男性ホルモンよりも多くなるので薄毛が発症しにくい。

 

▶X2にはげ(薄毛)遺伝子があった場合①と③に遺伝する。

 ①は女の子なので発症しづらいが、③に関しては薄毛になりやすい。

 

▶X3はげ(薄毛)遺伝子があった場合②と④に遺伝する。

 ②は女の子なので発症しづらいが、④に関しては薄毛になりやすい。

 

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女の子の場合は、女性ホルモンのおかげで薄毛になりにくいですが、男の子の場合は薄毛になる可能性はかなり高いです。 もし父親が薄毛でなくても、母親が薄毛の遺伝子を持っていれば、生まれてくる男の子は薄毛になる可能性が十分あるのです。 つまり、父親が薄毛でないからといって完全に安心はできません。 分かりにくいだけで、実は母親が薄毛だったなんてこともあります。 その場合は、生まれてくる子どもが男の子だった場合、薄毛の遺伝子を受け継いでる可能性が十分にあるのです。 母親、もしくは自分が薄毛遺伝子を持っているかどうかを確認する方法は、AGA遺伝子検査を受けるのが一番です。 可能性だけを軽く知りたいという場合は、母親の祖父が薄毛だったかどうかをチェックしましょう。 もしそうだった場合は、生まれてくる男の子が薄毛になる確率が2分の1と高確率になります。

AGAを遺伝しても諦めるな!

遺伝子は自分の力でどうこうできるものではありません。 そのため、薄毛の遺伝子を受け継いでしまったら、そのリスクを一生背負っていかなければいけないのです。 といっても、薄毛遺伝子を受け継いだからといっても、必ず薄毛になるということでもありません。 何かきっかけがあって、薄毛になる人がいます。 ですが、それを考えると、そのきっかけさえ作らないように気をつければ良いという考えもできるのではないでしょうか。 AGAを発症するきっかけには、生活習慣や環境によるものがあります。 これらに気をつければ、AGAを予防することができるでしょう。

薄毛の原因は遺伝だけじゃない

はげ(薄毛)遺伝していない人でも、たばこやお酒、男性ホルモンが原因で薄毛になることもあります。 生活環境が良くない人は、将来薄毛になる可能性が十分にあるので気をつけましょう。 食事や運動に気を使い、ストレスも溜め込まないようにすることで、薄毛になるリスクを下げることができます。

薄毛になる理由

たばこ

たばこを吸うと、交感神経が活発な状態になります。 その際に、毛細血管が収縮してしまい、血行が悪くなるのです。 そのため、頭皮にも栄養が上手く行き届かなくなり、結果として薄毛へと繋がります。 1日に吸う本数が多ければ多いほど、薄毛のリスクが高まるので、少しずつ本数を減らすようにしましょう。

お酒

アルコールは肝臓で無害な物質に分解されます。このとき大量のビタミンを消費するのです。ビタミンは髪の材料であるタンパク質を合成するのに必要で、お酒の飲み過ぎはビタミンを不足させて、髪の成長を妨げてしまいます。

栄養の偏り

髪も体の一部です。毛母細胞は、頭皮の毛細血管と繋がっていて、そこから髪の生成に必要な栄養を供給しています。特に必要なのは、「タンパク質」「ビタミン」「亜鉛」です。これらの栄養を毎日の食事で補えなければ、髪の生成に大きく影響します。薄毛リスクを減らすには、栄養バランスが整った食事を毎日取るのは重要です。

睡眠時間が短い

睡眠不足は、体内で分泌される成長ホルモンの分泌を滞らせてしまいます。

成長ホルモンは、髪の毛や頭皮を含む体全体の細胞を修復する役割を担います。分泌が活発になるのは、夜の睡眠時間です。夜更かしをすれば、十分な成長ホルモンの分泌が損なわれ、髪の成長はおろか頭皮のターンオーバー周期も乱れてしまいます。

ストレスの蓄積

ストレスは、育毛を妨害する作用を秘めています。

なぜなら、ストレスは自律神経を乱してしまいます。交感神経を優位に立たせ、アドレナリンを分泌させるので血管が収縮し、頭皮まで必要な栄養を供給できなくなります。ストレスの蓄積は、髪に書ける負担を大きくします。

男性ホルモン

テステステロンが5αリダクターゼと結合するとDHTという男性ホルモンへ変化します。 このDHTは非常に強力な男性ホルモンとされており、抜け毛を引き起こす原因となるのです。 このDHTは毛根を攻撃するため、抜け毛が引き起こされ、最終的に薄毛になります。 しかし、このDHTが体内にあるからといっても、薄毛にならないこともあるので必ず薄毛になると断言はできません。 というのも、DHTが作られやすい体質の人でも、アンドロゲンレセプターと呼ばれるものの感受性が低ければ毛根に害を与えにくくなるからです。 もちろん、アンドロゲンレセプターの感受性が高い人は、影響を受けやすくなるので薄毛になる可能性も高まります。

遺伝に負けない!薄毛の予防法

AGAの対策は早ければ早いほど良いです。 はげ(薄毛)遺伝していなくて、今はふさふさな髪の毛だったとしても、あるきっかけから薄毛になってしまうということもあります。 そんな時のために、今の内から予防に取り組んでおきましょう。 備えあれば憂いなしです!

AGAを予防する方法

食事で髪に必要な栄養を摂取

髪に含まれている成分の中で特に、ケラチンは主要な成分として知られています。 このケラチンはタンパク質の一種です。 食事でタンパク質を摂ることで、補給することができます。 魚や卵、豆製品は健康な髪を育てるために必要なタンパク質が含まれている食材なので、積極的に摂取していきましょう。

 

また、タンパク質をケラチンに合成するためにはビタミンと亜鉛が必要です。そのため、お酒を飲むときはビタミンが豊富なレバーや緑黄色野菜、亜鉛が豊富な貝類などを一緒に食べましょう。

お酒の量

薄毛対策でも、お酒をやめる必要はありません。飲酒には、リラックス効果・血行促進・食欲増進・睡眠作用がもたらされるので、一概にダメとは言い難いからです。1日における、純アルコール量はどれくらいかを把握して調節すれば、飲酒しても髪や頭皮への負担を減らせます。

成人男性の純アルコール量は、10~19gです。

それを考慮したうえで、どれくらいの量が適量なのか知っておきましょう。

 

育毛に影響しないお酒の摂取量

  • ビール:500ml
  • 焼酎(度数35):70ml
  • 日本酒:180ml
  • ワイン:200ml
  • ウイスキー:60ml

 

これらの量を目安に、適度な飲酒を楽しみましょう。

ストレスの緩和

髪に不利な状況をもたらすストレスは、常日頃からのケアが必要です。ストレスを解消する手立てとしておすすめなのは、有酸素運動です。

有酸素運動を行えば、快楽物質であるセロトニンやドーパミンの分泌が促進します。運動をした後に、気持ちがスッキリしたのは、この快楽物質の分泌のおかげなのです。

運動は特に激しいものでなくても良いので、手頃にはじめられそうなものを選んで実践してみてください。

おすすめは、朝のウォーキングです。朝に太陽の光を浴びながら軽く20~30分ウォーキングすることで、目を覚ますことができるだけでなく、ストレスを大幅に解消させることができます。

質の高い睡眠

髪の成長には成長ホルモンが必要で、その分泌を促すには毎日質の高い睡眠をとることが重要です。

睡眠は、深い眠りに入る「ノンレム睡眠」と浅い眠りの「レム睡眠」が交互に訪れます。これらは、約90分の周期で一晩に4回あるいは5回訪れます。

特に、ノンレム睡眠のタイミングは成長ホルモンの分泌が最も活発になるので、育毛のためにはノンレム睡眠の時間をたくさん確保した方が良いのです。

 

そのため、1日6~8時間の睡眠時間確保しましょう。ただし、バラバラに6~8時間の睡眠をとっても意味がありません。

ノンレム睡眠が取る条件は睡眠の質の良さであり、質の悪い睡眠はレム睡眠を繰り返させてしまいます。

睡眠の質を妨げる習慣をまとめました。

 

  • 寝る直前までスマホやTVを観ている
  • 寝る60分前の間に食事を摂る
  • 寝る前に規定量を超える深酒をすることが多い
  • 日中、あまり運動をしない
  • 60分以上昼寝をしている
  • 太陽の光をあまり浴びない

 

これらに心当たりのある人は、いますぐ改善しましょう。

親戚が薄毛でも諦めないで!

  • AGAは遺伝する
  • 父、母どちらからも遺伝する
  • 薄毛の原因は遺伝だけじゃない
  • 早めに対策を行なえば薄毛の発症せずにすむ可能性もある
  • タンパク質を摂ると髪のためになる

 

生まれてくる女の子に薄毛が遺伝しても、女性ホルモンの働きによって男性のように酷い薄毛になることはありません。 しかし、薄毛の遺伝子を受け継いだ男の子だった場合は、大人になり薄毛になったら一部の髪の毛が完全に生えてこなくなることもあります。 そうならないためにも、薄毛にならないような生活習慣にする必要があるでしょう。 自分はまだふさふさだから大丈夫と思っている人も、油断は禁物です。 しっかり対策をしていれば、親戚や両親が薄毛だったとしても、薄毛の症状を軽度で済ませられる可能性がアップします。