「お風呂上がりにふと鏡を見ると、脚やおしりにぼこぼこと盛り上がっている箇所が……」
皆さんには、こんな経験はありませんか?
むくみに悩まされていたらいつの間にか肌がぼこぼこになっていた、というケースも多いもの。
オレンジピールスキンともいわれているこの症状は、セルライトによって引き起こされています。
セルライトという名前については、女性であれば知っている方も多いでしょう。
しかし、実際にセルライトがどういったものなのか、なぜできるのか、どう対処すればいいのかなどについては、知らない方も多いはず。
そこで今回は、セルライトがどういったものなのか、その除去方法や予防方法などについてご紹介します。
ぼこぼこしたお肌とさよならして、スッキリダイエットを成功させましょう。
目次
1.セルライトって何?
肌がぼこぼこになるセルライトは、見た目にもショッキング。
「どうして私の体にこんなものが……」とびっくりすると同時に、落ち込んでしまう方もいるでしょう。
そもそも、セルライトとはどういったものなのでしょうか。
セルライトは脂肪と老廃物が結合したもの!
セルライトは、簡単にいえば脂肪の塊です。
ただし、普通の脂肪ではなく、老廃物や水分と結合して大きくなっています。
この肥大化した脂肪がさらに大きくなったり、数が増えたりすることで、肌の表面にまで影響を与えるようになってしまうのです。
ちなみに、冒頭で少しふれたオレンジピールスキンという名前は、肌が凸凹してオレンジの皮のように見えることから付けられました。
セルライトができると見た目が悪くなるのはもちろん、セルライトの周囲の血流が悪くなり、代謝が悪くなります。
代謝が悪くなると老廃物を溜め込みやすくなり、カロリーの消費量が低下することも相まって脂肪も増え、さらにセルライトが肥大化・増加する悪循環に陥ります。
肉割れや妊娠線は、皮下組織が皮膚の膨張についていけずに亀裂が入ることで発生するので、セルライトとは異なります。
また、セルライトは解消できるのに対し、肉割れや妊娠線は一度できてしまうと消えることはありません。
セルライトは解消できるとはいえ、肥大化や増加が進んでしまうと取り除くために外科手術が必要となるケースもあるため、早めの対処をおすすめします。
2.こんな習慣には要注意!セルライトができる原因
セルライトができる原因としては、代謝が大きくかかわってきます。
上述したように、セルライトは代謝が悪くなることでさらに肥大化・増加します。代謝が悪くなることで老廃物を溜め込みやすくなり、脂肪と結びつくことでセルライトが大きくなったり増えたりするのです。
この一連の流れは、そのままセルライトが発生する原因にもなります。
上述したように、セルライトができる原因には代謝が大きくかかわっています。それを踏まえて、注意すべき習慣としては以下のようなものが考えられます。
1.長時間姿勢を変えずにいる
事務職などのデスクワークでは、長時間同じ姿勢で座り続けることが多いもの。
足を動かすこともほとんどありません。
すると、足の血液を心臓に戻すポンプの役割を担っているふくらはぎの働きが弱くなり、血液が心臓に戻りにくくなってむくみが起こりやすくなります。
むくみは代謝や血行を悪化させるので、セルライトが発生しやすくなるのです。
2.生活習慣の乱れ
運動や食事、睡眠など、生活習慣にはさまざまなものがあります。
これらの多くはセルライトの原因である代謝や血行の悪化にかかわるため、生活習慣が乱れるとセルライトができやすくなります。
例えば運動不足。
運動不足によって筋肉量が低下すると、体の基礎代謝も低下してしまうので、セルライトが発生しやすくなります。
筋肉量が上がることで体の基礎代謝も向上するので、適度な運動によって筋肉量が維持できれば代謝も良好となり、セルライトが発生しにくくなるでしょう。
偏った食事や睡眠不足も代謝・血行を悪化させることにつながるため、要注意です。
3.冷え性
むくみと同じく、女性の悩みとしてあがりやすい冷え性。
冷え性も血行が悪くなるため、老廃物を溜めやすく、セルライトができる原因であるといえます。
冷え性自体がむくみの原因となることもあるため、体を冷やさないよう注意しましょう。
4.締め付けが強い靴や衣服
女性の場合、ハイヒールを履いたり矯正下着をつけたりと、体を締め付ける衣服を身に着けるケースも少なくありません。
こうした締め付けも血行不良の原因のひとつとなるため、注意が必要です。
3.要チェック!セルライトの4つの種類
上述したように、セルライトはさまざまな要因で発生します。
そんなセルライトはできる原因によって大きく4つのタイプに分けられ、それぞれ解消方法や解消の難易度が異なります。
セルライトの解消に乗り出す前には、セルライトのタイプについて把握しておきましょう。
脂肪型
4つのタイプの中で最も多いのが、脂肪型のセルライトです。
その名の通り、このタイプのセルライトは脂肪が増えることで発生します。
年齢を問わずに発生しやすいため、大半のセルライトは脂肪型だといわれています。
脂肪が増えたことで発生するということは、脂肪を取り除けばセルライトも解消できるということなので、できやすい代わりに解消もしやすいセルライトです。
浮腫型
浮腫型のセルライトは、冷え性の方やむくみやすい方に発生しやすいセルライトです。
代謝が低下することで血行やリンパの流れが悪くなり、老廃物が溜まることでセルライトができます。
日頃からむくみに悩まされているという方は、このタイプのセルライトに要注意。
脂肪型のセルライトの次に多いタイプで、全体の35%程度といわれています。
脂肪型と同じく、浮腫型も取り除くのが比較的簡単なセルライトです。
筋肉質型
筋肉質型は、セルライトの中で最も数が少ないもの。
全体の5%程度しか当てはまらないといわれています。
このセルライトは、過去に運動して体を鍛えていたけど、現在はしていないという方に見られます。
運動不足によって鍛えた筋力が急激に低下すると筋肉組織に隙間ができ、この間に脂肪が蓄積することでセルライトになるのです。
筋肉質型のセルライトは、4つのセルライトの中でも一番除去しにくいといわれています。
セルフケアは難しく、エステやサロンなどを利用しなければいけません。
繊維化型
繊維化型セルライトは、セルライトを長期間放置した結果発生したものです。
一般的にセルライトは皮膚をつまんだり、伸ばしたりしたときに現れるものですが、何もしなくても肌の表面がぼこぼこしている場合は線維化型だといえます。
線維化型のセルライトも珍しく、筋肉質型よりは多いものの、セルライト全体の10%程度しか当てはまらないといわれています。
こちらもセルフケアで除去するのは難しく、エステやサロンの利用が必要です。
4.セルライト除去といえばマッサージ!NGなやり方には要注意!
セルライトを除去する方法としては、マッサージがよく紹介されています。
脂肪型や浮腫型といったセルフケアができるタイプのセルライトは、マッサージで血行やリンパの流れをよくすることで、セルライトの解消に役立つといわれています。
マッサージによってセルライトを除去するというと、強い力でセルライトを潰すようなイメージを持っている人もいるでしょう。
実際、「セルライトを潰すにはどうすればいいか」という質問があったり、セルフケアについて「セルライトの潰し方」と紹介されているケースがあったりもします。
しかし、実はセルライトを潰すというのは間違った認識。
セルライトを潰すように強い力でマッサージしてしまうと、セルライトを除去するどころか悪化させる原因になってしまうのです。
マッサージの力が強すぎると血管やリンパ管を傷つけ、血の巡りが悪化してしまいます。
また、毛細血管や皮膚の組織が傷つくとコラーゲンがそれを修復しようとし、老廃物を巻き込んで大きな皮下脂肪を作ってしまうことも。
セルライトをマッサージでケアする場合、「潰す」のではなく「流す」ことを意識して、力を入れすぎないように注意しましょう。
5.自宅でできる下半身の部位別おすすめセルライト除去方法!
先程もふれたように、セルライトのセルフケアでは主にマッサージを行います。
とはいえ、ただマッサージをするだけではセルライトを解消することはできません。
セルライトを解消するためには、リンパの流れを意識し、老廃物を流すマッサージをしなければいけません。
ここでは、特にセルライトができやすい下半身の部位別マッサージ方法をご紹介します。
太股・太股裏
太股や太股裏はむくみと関連してセルライトができやすく、またファッション的にも気になることが多い場所です。
太股や太股裏をケアする簡単なマッサージ方法としては、グーに握った手で膝から足の付け根に向かってトントンと叩いていく、というものがあります。
表だけでなく、太股裏もトントンとリズミカルに叩きましょう。
マッサージ用のオイルやジェルなどがあると、さらに効果が高まります。
おしり
おしりのセルライトマッサージは、次のような手順で行います。
- 足をクロスして立ちます。
- 右のおしりの肉を両手でつかみ、太股との境目から左右の手で交互に上に持ち上げます。
- 反対側も同様にします。
おしりの肉を持ち上げる際には、老廃物を流すようなイメージでしっかりと持ち上げましょう。
お腹
あまり意識しないかもしれませんが、お腹にもセルライトはできます。
お腹のセルライトマッサージは、次のような手順で行います。
- お腹の脂肪を両手で軽く掴み、そのまま上下左右に動かして揉みます。
- 1を5回ほど繰り返します。
- 両手をみぞおちの上に乗せ、大腸をイメージして時計回りに大きく1回転させます。
- みぞおちから足の付け根に向けて、老廃物を押し流すように両手を滑らせます。
- 3~4を10回ほど繰り返します。
6.ダイエットにもおすすめ!セルライト除去に効果的な運動方法
セルライトのセルフケアとしてはマッサージがよく用いられますが、脂肪を落とすことを考えると運動も効果的なように思えます。
しかし、セルライトは運動では落ちないという意見も見られるので、悩む方もいるでしょう。
セルライトは運動でも落ちる!きれいに痩せるためにも運動は大切
結論から言えば、セルライトは運動でも落とすことができます。
ではなぜセルライトは運動では落ちないという意見が見られるのかというと、大きな理由としてはすぐに効果が現れるわけではないため、諦めてしまうことがあげられます。
セルライトは脂肪が老廃物と結びついたものなので、普通の脂肪よりも落とすのが難しいもの。
運動で落とすためには筋肉量を増やして代謝を高めていく必要があるため、習慣化して根気よく続けることが大切なのです。
セルライトを運動で落とすのは確かに時間がかかりますが、運動によって筋肉量が増えると太りにくく、引き締まった体を作ることができます。
きれいに痩せるためにも、運動はぜひ取り入れたいところですね。
セルライト除去におすすめの運動って?
脂肪を落とすための運動としては、ジョギングやウォーキングといった有酸素運動が一般的。
有酸素運動には、脂肪やカロリーをエネルギーに変える効果があります。
先に血中の糖分から消費していき、その後で皮下脂肪や内臓脂肪を消費するので、30分以上は継続するようにしましょう。
セルライトを運動で落とすためには筋肉量を増やすことも大切なので、筋トレに代表される無酸素運動も重要ポイントです。
有酸素運動と無酸素運動を組み合わせて行うことで、よりセルライトを除去しやすくなるでしょう。
何から始めればいいのかわからないという方には、筋肉に働きかける効果が強い有酸素運動がおすすめ。
例えば水泳やヨガ、エアロビクス、ボクシングなどがあります。
また、筋トレの中でもスクワットは有酸素運動の効果を強く持っているので、こちらもおすすめです。
やりすぎには要注意!セルライトが悪化する可能性も!
運動によってセルライトを除去したい場合、激しい運動であればより早くセルライトを取り除けるのでは、と考える方もいるでしょう。
実はこれ、逆効果なんです。
もともと運動をしていた方ならまだしも、あまり運動をしてこなかった方の場合、急に過激な運動を始めると普段使わない筋肉が酷使されます。
その結果、筋肉が水分を溜め込んでむくむ「パンプアップ」という状態になり、セルライトが悪化してしまうのです。
すぐに結果を求めるのではなく、ゆっくりと体を慣らしていき、継続することが大切です。
過度な筋トレ、長時間の水泳、速いスピードでのジョギングなど、息が上がるような運動は避けましょう。
7.予防も大事!セルライトができないようにするにはどうすればいい?
できてしまったセルライトを除去する方法についてこれまでご紹介してきましたが、そもそもセルライトができないように予防することも大切です。
セルライトの予防法としては、次のようなものがあります。
バランスのいい食生活
バランスの悪い食事は、セルライトが発生する原因になります。
例えばインスタント食品や加工食品には多くの添加物が含まれているので、普段からよく食べている方は注意が必要です。
特に糖質や脂質、塩分は脂肪の蓄積やむくみの原因となるので、摂りすぎないようにしましょう。
代謝や血行の改善には、ビタミンB群が含まれた食材(豚肉、鶏肉、レバー、チーズ、青魚など)がおすすめ。
また、むくみの解消にはカリウムが効果的なので、カリウムが多く含まれている食材(ほうれん草、里芋、バナナ、大豆など)も意識しましょう。
適度な運動
運動はセルライトの解消にも効果的というお話をしましたが、当然ながら予防にも効果的です。
日頃から運動していれば脂肪や老廃物が蓄積されにくくなり、セルライトが発生しにくい体にすることができます。
ただし、セルライトを解消するための運動でもお伝えしたように、激しすぎる運動には要注意です。
十分な睡眠
むくみや冷え性の原因のひとつに、自律神経やホルモンバランスの乱れがあります。
自律神経やホルモンバランスを整える方法はいくつかありますが、十分な睡眠をとることも大きなポイントです。
睡眠をしっかりとって自律神経やホルモンバランスを整え、むくみや冷え性が起こりにくい体にすることで、結果的にセルライトの発生が予防できます。
8.まとめ
いかがでしたでしょうか。今回の記事では、セルライトについての解説や解消方法・予防方法などについてご紹介しました。
改めて、各項目のポイントをまとめてみました。
- セルライトは脂肪と老廃物が結合したもの
- セルライトができる原因には代謝や血行が関係している
- セルライトには4つの種類があり、それぞれで特徴や解消法が異なる
- セルフケアのマッサージは強くやりすぎないように注意
- きれいに痩せるなら運動も大切
- 適度な運動を継続することが大事
- セルライトの解消だけでなく、予防も意識する
セルライトは見た目のショックも大きく、早く解消したい、できないように予防したいと考える方も多いはず。
今回ご紹介したことを参考にしながら、セルライトをスッキリ解消してきれいにダイエットを成功させましょう。