美容外科クリニックで行われている豊胸手術は、保険の適用を受けることができません。なぜかというと、病気を治す目的ではなく、あくまでも美容目的で受ける治療だからです。したがって、かなり高額の費用がかかることになります。どのような方法の豊胸手術を受けるかによってかかる費用が大きく変わってきますので、事前に複数のクリニックでカウンセリングを受けてみて、説明に納得することができたクリニックで豊胸手術を受けるようにした方がよいです。たとえば人工乳腺バッグを挿入する豊胸手術の料金目安は25万円から100万円になります。値段が高い所と安い所とでは75万円もの差がありますので、あまり参考にはならないかもしれません。しかし、使用する人工乳腺バッグの素材や量などの違いによって料金が変わってきますので、ケースバイケースとしか言うことができません。

プチ整形の増加について

人工乳腺バッグ挿入法による豊胸手術の場合は、一度に数カップ以上のバストアップが可能です。手術に使用される人工乳腺バッグのサイズには様々な種類がありますので、バストを思いのままのサイズに変えることができます。ただし、人工乳腺バッグを挿入するために体にメスを入れる必要がありますから、術後のダウンタイムが長めになります。また、クリニックの中には術後しばらくの間入院が必要になる所がありますので、手術費用の他に入院費用もかかってしまう可能性があります。もっと気軽に豊胸手術を受けたいと希望する人が実際にたくさんいるのですが、そのような希望を持っている人の間で近年大流行しているのが、プチ整形による豊胸手術です。ヒアルロン酸注射を打つだけという手軽な方法であるため、ヒアルロン酸注入法による豊胸手術を受ける人の数が増加してきています。

理想のバストになる

現在行われている豊胸手術は、大きく3種類に分けることができます。それは、バッグプロテーゼ挿入法、ヒアルロン酸注入法、脂肪注入法の3種類です。それ以外に、最新の皮膚再生医療を応用した手術を行っているクリニックもありますが、全体から見るとごく一部に限られています。ですので、手術料金については、上述した3種類の手術の料金を検討してみるのが現実的です。バッグプロテーゼ挿入法による豊胸手術の場合、30~100万円前後を一応の目安にすることができます。ヒアルロン酸注入法の場合は、何ccのヒアルロン酸を注入するのかによって料金が変わってくることになりますが、両胸を1カップ程度大きくする場合で、40~70万円前後の費用が相場になります。一方、脂肪注入法の場合は、豊胸手術の他に脂肪吸引手術も必要になりますので、100万円以上かかるケースが多いです。

人気の豊胸手術について

現在は、ヒアルロン酸注入法による豊胸手術がトレンドになっています。ヒアルロン酸注入法の場合は、バストをせいぜい1カップ程度しか大きくすることができませんので、数カップ以上のバストアップを希望している人には不向きです。また、注入されたヒアルロン酸は1年から3年程度で体内に吸収されてしまいますので、バストアップ効果が維持できるのもその間だけに限られます。つまり、半永久的なバストアップ効果を希望している人の場合はバッグプロテーゼ挿入法を利用した方がよいのですが、注射を打つだけという手軽な方法であることに加えて料金もリーズナブルになっているため、高い人気を集めています。さらに、肌に傷跡が残る心配もないため、外科手術に抵抗がある人によく利用されています。

胸を大きくする手術

日本の豊胸手術の歴史は、欧米諸国に比べるとかなり遅れを取っています。欧米の女性はもともと体格がよいため、胸が小さいことが大きなコンプレックスになってしまう可能性が高いです。でも、日本人は欧米人に比べると貧弱な体格をしていますので、胸が小さいからといって深刻に悩んでしまう人があまり多くありませんでした。そのため、豊胸手術ではなく、がん治療後の乳房再建手術の研究が先に開始されました。その後塵を拝する形で豊胸手術の研究がスタートしたわけですが、現在では美容外科分野の治療の中でも最もポピュラーな治療の1つに数えられるまでになっています。戦後、日本人の食生活の西洋化が進められたおかげで、昔とは比べ物にならないほど日本人の体格が良くなりました。結果的にバストが小さいというコンプレックスを抱く女性の数が増え、豊胸手術に対する需要が格段に高くなりました。

料金の比較について

豊胸手術の方法は大きく3種類に分けることができますが、どの方法による手術を受けるかによって治療費の額がガラッと変わってくることになります。一番安い費用負担で済ませることができるのは、ヒアルロン酸注入法による豊胸手術です。ただし、ヒアルロン酸1ccの値段が3000円の所もあれば、1万円以上する所もあります。両胸を1カップ大きくするためには、最低でも100cc程度のヒアルロン酸を注入する必要があります。1ccあたりの単価が3000円のクリニックで手術を受ける場合ですと、30万円が手術料金の目安になります。一方、1ccあたりの単価が1万円のクリニックで手術を受ける場合には料金が100万円かかることになります。簡単には見過ごすことができない程大きな差が生じることになりますので、事前の料金比較を十分に行うことが大切になります。

脂肪を取って豊胸

体内に異物を挿入するような不自然な豊胸手術は受けたくないと考えている人に支持されているのが、脂肪注入法による豊胸手術です。最近のシリコンバッグの品質は非常に良くなっていますので、万が一体内でバッグが破れてしまうようなことがあったとしても、人体に悪い影響が出てしまう心配はありません。また、そもそも破損しにくい強靭な作りになっていますから、そのような心配をする必要自体がありません。ただし、体の中に異物を挿入することは事実ですから、50年後にどのような状態になっているかについては想定しきれない部分があります。また、ヒアルロン酸注入法による豊胸手術の場合も、アレルギーリスクが低いとはいえ、体内に異物を入れるという点ではバッグプロテーゼ挿入法と何ら変わりはありません。なるべく自然に近い方法で豊胸手術を受けたいという希望を持っている人がよく利用しているのは、脂肪注入法による手術です。この場合、脂肪吸引手術の方法の違いによって、まず料金が変わってくることになります。さらに、注入する脂肪の加工処理方法等によっても料金が変わってきますので、手術料金の幅がとても広くなっています。

脂肪注入法による豊胸手術の料金は、先程も述べた通り非常に幅が広くなっています。あえて相場料金のようなものを述べるとすれば、70万円から180万円が一応の目安ということになります。70万円と180万円とでは100万円以上の差がありますので、目安になどならないと感じる人が多いと思われますが、注入する脂肪の加工度合や純度によって料金が変わってくるようになっていますので、こうとしか言い様がありません。料金が安い場合は、体から吸引した脂肪に何の処理も施さずにそのまま注入するケースが多いです。余計な手間がかからない分だけ費用が安くなっているわけですが、脂肪の定着率があまり良くありませんので、料金の安さだけで選んでしまうのは危険です。多少料金が高くても、脂肪の定着率を高める処理がなされている方法を選ぶようにした方が、手術に対する満足度が高くなります。