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育毛剤は医薬部外品でなければダメ?
医薬部外品の特徴
- 医薬品ではないものの、厚生労働省に一定の効果を認められた成分
- 症状の治療よりも、予防や緩和などを目的とした成分が多い
- ニキビや肌荒れの予防、肌の炎症の改善、日焼けによるシミの予防、皮膚の殺菌などの成分がポピュラー
- 化粧品とは違い一定の効果が認められているが、医薬品ほどの高い効果はない
- 副作用は医薬品よりも穏やか
化粧品の特徴
- 医薬部外品として認められていないものの、メーカーが開発した新しい成分を利用できる
- 肌をキレイに見せる、清潔な状態にする、肌の状態をより健やかに保つ、などの成分がポピュラー
- 成分の効果や副作用は穏やか
どんな成分が入っていれば医薬部外品?
主に医薬部外品に使用されている成分
1:グリチルリチン酸2K
「グリチルリチン酸二カリウム」・「グリチルリチン酸ジカリウム」とも表記される、抗炎症・消炎成分です。 消炎成分とは、肌の炎症を抑える成分のこと。抗炎症成分は、炎症の広がりを防ぐ成分のことです。 頭皮に使用することで、頭皮の炎症を抑え、炎症が原因の抜け毛症状を抑えることに期待できます。 漢方としても使用される甘草から取れるエキスで、長く使われ続けたことから、人の肌への負担は非常に低いとされています。2:セファランチン
セファランチンの主な効果は、血行促進効果と、抗アレルギー作用が挙げられます。 血行を促進することで、毛細血管に流れる血液量が増加。髪を作る細胞へ送られる血液量も増えるため、抜け毛の予防が期待できます。 抗アレルギー作用は、ヒスタミンと呼ばれる肌の炎症の原因となる成分を抑える効果のことです。円形脱毛症など、抜け毛を増やす症状の予防・改善に使用されます。 タマサキツヅラフジが原料で、治療で使われる際には注射で投与しますが、育毛剤では頭皮に塗るだけなので、副作用などのリスクも非常に低いです。3:ジフェンヒドラミン
「塩酸ジフェンヒドラミン」・「ジフェンヒドラミンHCI」とも呼ばれる消炎・抗炎症成分です。 グリチルリチン酸2Kと同じく、頭皮の炎症の予防や改善により、抜け毛を抑える効果が期待できます。4:オウゴンエキス
オウゴンエキスは、抗炎症作用と頭皮の保湿が主な効果です。 頭皮の保湿効果も、抜け毛の改善に関わる効果です。 保湿成分によって角質の水分量が保たれることで、紫外線や活性酸素などのダメージを防ぐことができます。 また、角質の水分が不足すると、肌を正常な状態に保つ善玉菌「表皮ブドウ球菌」の数が減ってしまいます。 表皮ブドウ球菌が減少すると、頭皮がアルカリ性に変わり、悪玉菌である「黄色ブドウ球菌」が増加。それによって頭皮に炎症が起こりやすくなってしまいます。 抗炎症効果と同時に保湿効果が得られるオウゴンエキスは、頭皮の炎症対策に優れた成分といえるのです。5:センブリエキス
センブリエキスの主な効果は、血行の促進と抗酸化作用です。 抗酸化作用には、頭皮のダメージを与える活性酸素を抑える働きがあります。 血行の促進によって髪をつくる細胞を元気にし、さらに抗酸化作用によって活性酸素のダメージを抑えることで、頭皮環境の正常化をサポートできるのです。6:トコフェロール酢酸エステル
「酢酸トコフェロール」とも表記されますが、簡単にいえばビタミンEのことです。 トコフェロール酢酸エステルの効果は、頭皮の血行促進。 毛細血管を広げ、髪をつくる細胞に酸素や栄養を送ることをサポートします。7:エチニルエストラジオール
エチニルエストラジオールは、女性ホルモンの1種です。 肌の保湿効果に優れており、頭皮に使用することで頭皮環境の正常化をサポートしてくれます医薬部外品の成分の副作用は?
7つの医薬部外品の副作用
1:グリチルリチン酸2K
ステロイド外用薬と似た副作用が現れる
(ステロイド外用薬の副作用:皮膚の萎縮・皮膚の赤み・ニキビ・多毛・菌やウイルスによる皮膚感染症・アレルギー性接触皮膚炎)
2:セファランチン
アレルギーを発症することがある
3:ジフェンヒドラミン
発疹・肌のふやけ・肌の赤み・かゆみ・腫れ・アレルギー症状など
4:オウゴンエキス
外用薬の報告はなし。内服薬の場合、過剰摂取で間質性肺炎や肝障害のリスクがある
5:センブリエキス
頭皮のかゆみ
6:トコフェロール酢酸エステル
外用薬の場合副作用のリスクはほとんどない。しかし、過剰な摂取によって副作用が現れることがある
7:エチニルエストラジオール
頭痛・吐き気・血圧上昇・心筋梗塞