縮毛矯正が抜け毛・薄毛の原因に!?
縮毛矯正のパーマ液が頭皮に悪影響
縮毛矯正に使用されるパーマ液は、ヘアカラーと同じく1剤のアルカリ剤・2剤の酸化剤を使用します。 ヘアカラーに含まれる、アレルギーを起こしやすい「ジアミン」は含まれていませんが、アルカリ成分や酸化成分による頭皮への刺激で、頭皮が炎症を起こすことがあります。 これは「刺激性接触皮膚炎」とも呼ばれ、頭皮の炎症により髪を作る細胞にまでダメージが及び、結果として抜け毛が増加してしまうのです。髪がダメージで細くなると薄毛になる
頭皮の炎症の他にも、縮毛矯正は髪を細くしてしまうリスクがあります。 縮毛矯正で使用されるパーマ液は、アルカリ成分の1剤で髪の結合を切断。そして2剤の酸化剤で再び結合させることで、髪に思い通りのクセをつけます。 しかし、この1剤のアルカリ成分は、髪のキューティクルに負担をかけてしまうため、キューティクルが剥がれる原因になるのです。 キューティクルが剥がれると、髪の内部成分「コルテックス」が流れてしまいます。 この成分が流れると、髪のツヤやボリュームが失われる原因に。さらに、内部成分が失われることで髪自体が細くなり、薄毛が目立ちやすくなるのです。縮毛矯正の抜け毛・薄毛に女性育毛剤は効果がある?
女性育毛剤の効果1:頭皮環境を整えて抜け毛を抑える
女性育毛剤には、頭皮を保湿する成分が含まれています。 頭皮を保湿することは、紫外線や活性酸素、皮膚の悪玉菌などの外部刺激を抑えることに繋がります。 外部からの刺激は、頭皮の炎症を長引かせる原因。 頭皮の保湿ケアをすることで、水のバリアが外部刺激を和らげ、炎症が改善しやすくなるのです。女性育毛剤の効果2:血行促進効果で髪が太く成長しやすくなる
ヘアカラーや縮毛矯正以外にも、髪の血行不良や栄養不足で髪が細くなることがあります。 女性育毛剤に含まれる血行促進成分は、髪に栄養を与え、成長をサポートします。 髪の栄養と聞くと、多くの人は髪が修復されることを期待してしまうでしょう。しかし、髪の毛にはダメージを修復する機能はありません。 血行促進で期待できる効果は、これから生える髪を太くすること。 髪が太くなれば、その分地肌が目立たなくなるので、結果として薄毛を緩和させることができるでしょう。縮毛矯正をしながら抜け毛・薄毛を防ぐ方法は?
美容室で頭皮に保護クリームを塗ってもらう
縮毛矯正で使用される1剤・2剤で接触性皮膚炎が起きている場合、この薬剤の刺激を抑える必要があります。 多くの美容室では、頭皮に直接薬剤がつかないように、保護クリームを塗ってくれます。 保護クリームによって刺激が緩和されるので、頭皮の炎症を抑え、抜け毛・薄毛のリスクを回避できるでしょう。 ただ注意してほしいのが、美容室によっては、保護クリームや保護オイルといった頭皮ケアを行なわないということ。 もし縮毛矯正前に、保護クリームの利用をお願いしても対応してくれない場合、他の美容室で施術してもらいましょう。酸性ケラチントリートメントで縮毛矯正をする
最近話題となっているのが、塗るだけで縮毛矯正ができると噂の「ケラチントリートメント」です。 これは、髪の主成分であるケラチンで髪の補修を行ないながら、髪のクセや広がりを抑えることができるトリートメントのこと。 「還元剤フリー」で縮毛矯正ができるという触れ込みで販売されており、これが本当なら縮毛矯正のダメージを押さえつつくせ毛が直せます。 しかし、本当にくせ毛を直す効果があるなら、還元剤を全く使わないというのはありえない話なので注意しましょう。◆“還元剤フリー”のケラチントリートメントは存在しない!
くせ毛の矯正に効果のあるケラチントリートメントには、必ず何らかの還元剤が使用されています。 通常の縮毛矯正で使われている還元剤以外で、“ある程度”のくせ毛の解消ができることは、大手化粧品メーカー花王が特許を取った「グリオキシル酸」についての記述で明らかです。本発明は、毛髪内の蛋白質のS-S結合の切断を伴わずに毛髪の変形を可能とした点に特徴があり、還元剤を用いて毛髪内の蛋白質のS-S結合を切断することで毛髪を変形させるパーマ剤とは全く異なる技術である。なお、上述の毛髪還元剤として、例えばチオグリコール酸、ジチオグリコール酸、システイン、アセチルシステイン、ブチロラクトンチオール等のチオール、亜硫酸水素及びその塩が挙げられる。 https://patents.google.com/patent/WO2016088552A1/ja花王の特許により、従来のパーマ液より弱い成分でもくせ毛の矯正ができることがわかりました。 このことから、(従来のパーマ液に配合されている還元剤が)含まれていないという意味で“還元剤フリー”という触れ込みのケラチントリートメントが販売されました。 しかし、これはイコールで、髪や頭皮に負担がないという意味ではないのです。
◆髪や頭皮への負担が全くないわけではない!
従来のパーマ液ほどではないにしても、髪や頭皮にある程度の負担がかかるのは事実。 そのため、「髪や頭皮に全く影響がない!」「髪を補修しながら縮毛矯正ができる!」といった触れ込みは過剰表現といえます。 また、髪や頭皮への影響が低いということは、言い換えれば縮毛矯正の効果も低いということ。ダメージがマイルドであれば、効果もまた低くならざるを得ないわけです。酸性ケラチントリートメントのメリット・デメリット
【メリット】
- 髪や頭皮への負担が低いため、施術中の痛みを感じにくい。
- 肌が弱い人でも使用できる可能性がある
【デメリット】
- 頭皮への負担が少ない反面、髪をストレートにする効果も少ない
- 全く刺激がないわけではないため、極度の敏感肌の人は注意が必要